東京の国会議事堂周辺で行われた護憲集会で掲げられたプラカード。(4月19日撮影、東京=新華社記者/賈浩成)
【新華社北京6月2日】日本の小泉進次郎防衛相は5月31日、シンガポールで開かれた第23回アジア安全保障会議(シャングリラ会合)で、いわゆる新たな「自由で開かれたインド太平洋」構想を声高に唱え、防衛力と地域諸国との安全保障協力を強化していくと主張した。日本が地域の防衛装備・技術協力で「新たな役割」を担う決意も示した。
いわゆる「新たな役割」は、地域の安全保障に公共財を提供するかのように聞こえる。だが、戦後の平和体制が課した制約を絶えず打ち破り、安全保障政策の調整を加速させ、軍備を拡張し、武器輸出制限を緩和する日本の動きに照らせば、実態は念入りに仕立てた政治的レトリックにほかならない。耳当たりのよい言葉で軍備増強の現実を覆い隠し、「協力」の名で武器輸出が持つ敏感性を薄め、「自由で開かれた」という旗印を掲げて、地域の安全保障構造の軍事化、陣営化、対立化を進めるという本質を隠そうとしている。
この「新たな役割」で新しいのは「包装」だけで、野心は旧態依然である。日本の右翼勢力が新たなレトリックや新たな枠組み、新たな装いを用い、日本を「新型軍国主義」という誤った道へ一歩ずつ導こうとしている歴然たる事実を覆い隠すことはできない。
このレトリックは、人々に日本の軍事拡張がもたらした歴史的帰結を忘れさせる危険性もはらんでいる。日本の軍国主義はかつて、いわゆる「自存自衛」「アジア解放」を掲げて侵略戦争を発動し、アジアの人々に深刻な災禍をもたらした。戦後の国際秩序が日本に厳格な制限と制約を課したのは、まさに軍国主義の復活を防ぐためだった。
5月19日、東京の国会議事堂前で開かれた集会で、改憲や軍拡に反対するプラカードを掲げる参加者。(東京=新華社記者/賈浩成)
今の日本は言い回しを変えただけで、論理と野心は変わっていない。かつては侵略を「解放」と偽り、今は「再軍事化」を「防衛協力」に見せかけている。かつては「安全」を口実に対外侵略と拡張を進め、今は「新たな役割」を名目で平和体制の制約を突破しようとしている。根底にあるたくらみは、自身の「再軍事化」のプロセスを制度化、合法化し、戦後の国際秩序が課した制約の鎖を完全に断ち切ることだ。
軍国主義の負の遺産を清算しきれていない日本に、防衛協力の「新たな役割」を語る資格はない。あるのは担うべき歴史の責任だけである。この責任とは、侵略の歴史を徹底して反省し、平和憲法を守り、軍国主義の道を再び歩もうとする危険な執念を完全に捨て去ることにほかならない。第2次世界大戦の勝利の成果を揺るがすことは許されない。戦後の国際秩序の制約を打ち破り、軍国主義の亡霊を復活させようとするいかなる行為も、必ずやアジアの人々と国際社会の断固たる抵抗に遭うことになる。