
【新華社北京5月31日】フィリピンのマルコス大統領が先日、日本を訪問し、両国は「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」締結に向けた交渉開始と2国間関係の格上げに合意した。共同声明では、排他的経済水域(EEZ)と大陸棚に関するいわゆる「海洋境界画定交渉」の開始も発表した。日本とフィリピンは軍事的結託を強化し、地域情勢をかき乱す危険な一歩を新たに踏み出した。
日本はここ数年、戦後の平和体制の制約を次々と打ち破り、殺傷兵器の輸出を解禁し、長距離打撃能力の構築を進め、域外の合同演習へも部隊を派遣した。今回はさらに、フィリピンとの間で軍事情報を共有する枠組みを構築しようとしている。これは明らかに単なる情報交換ではない。真の意図はフィリピンを足掛かりに軍事的プレゼンスを拡大することで、「再軍事化」の推進と地政学上の私益追求に向けた新たな突破口を探ることにある。
警戒すべきは、日本とフィリピンがいわゆる両国間のEEZと大陸棚の「海洋境界画定交渉」の開始を発表したことだ。境界画定の対象海域が中国の台湾島の東側に位置していることは指摘しておかなければならない。中国は国内法と国連海洋法条約を含む国際法に基づき、この海域にEEZと大陸棚を有している。日本とフィリピンによる一方的な境界画定交渉は中国の海洋権益を著しく侵害し、国連海洋法条約を含む国際法と国際関係の基本準則に大きく違反する。交渉は完全に違法かつ無効であり、台湾島以東の海域における中国側の権利の主張と合法的な権利の行使に何ら影響を及ぼすことはない。
フィリピンは、かつて日本の軍国主義の侵略で甚大な被害を受けたにもかかわらず、歴史の教訓を顧みず、軍事・安全保障分野で日本との結びつきを加速させている。そればかりか、中国の海洋権益に関わる問題で日本と境界画定交渉を進めている。フィリピンの安全保障の強化に寄与するどころか、戦略的自主性を弱め、外部勢力による地政学的な駆け引きの中でより大きなリスクを背負うことになる。
中国は「関係国間の軍事協力は第三国を対象としたりその利益を損なってはならず、地域の平和と安定を損なってもならない」と一貫して主張している。
アジア太平洋地域の安全保障は、少数の国による「小さなグループ」に左右されるべきでない。われわれは両国に忠告する。日本は歴史を直視し、言動に慎重を期し、軍事拡張の道をこれ以上進んではならない。フィリピンは地域の平和的発展の大勢に従い、自らを他国の戦車に縛り付けることなく、実際の行動によって地域の平和を守るべきである。