
タマヤスデの新種「鼎湖山彩球馬陸」。(組み合わせ写真、肇慶=新華社配信/范宗驥)
【新華社広州5月25日】中国科学院華南植物園、華南農業大学、中山大学(いずれも広東省)などからなる研究チームが、同省肇慶(ちょうけい)市の鼎湖山国家級自然保護区でタマヤスデの新種を発見した。新種は「鼎湖山彩球馬陸」(球馬陸=タマヤスデ)と命名され、研究成果をまとめた論文が20日、動物分類学の国際学術誌「ZooKeys」に掲載された。タマヤスデ科ロパロメリス属が中国で確認されたのは初めて。
タマヤスデは森林生態系の重要な分解者で、養分循環と土壌形成でかけがえのない役割を果たしている。分布拡散能力に乏しいことから、森林や林地の生息環境に大きく依存しており、生息地の健全性や環境変化を評価する上で重要な指標生物となっている。
生物地理区分で見ると、タマヤスデは熱帯地域を除くユーラシア大陸と北米大陸、北アフリカを含む「全北区」に分布するが、ロパロメリス属は中国、東南アジア、インドなど「東洋区」の固有属という。
論文の著者、中国科学院華南植物園の范宗驥(はん・そうき)高級工程師(エンジニア)は、新種の発見はロパロメリスの既知の分布範囲が東南アジア大陸部から北と東に拡大し、中国の華南地域に及んだことを示していると指摘。この東洋区固有属の地理的分布の空白を埋める成果であり、その生物地理学的進化の歴史を理解する上で重要な証拠になると語った。
今回の発見により、中国で記録されたタマヤスデ目の種の数は40種となった。(記者/陸浩)