ロシアが公開したハバロフスク裁判記録の写し。(ハルビン=新華社記者/何山)
【新華社ハルビン5月20日】第2次世界大戦中に中国東北部で細菌兵器の開発を進めた旧日本陸軍731部隊。その真相究明に取り組む黒竜江省のハルビン市社会科学院731問題国際研究センターは18日、新華社の取材に対し、ロシアが公開したハバロフスク裁判記録に基づく同部隊戦犯の自白に関する研究成果を明らかにした。研究は日本敗戦時の関東軍総司令官だった山田乙三が罪を認める過程を再現しており、ハバロフスク裁判を中傷する論調への強力な反論となった。
ハバロフスク裁判は1949年12月に旧ソ連が旧日本軍の細菌戦犯罪を裁いた公開裁判で、西側諸国から「政治ショー」の側面が強いと論じられていた。
同センターの宮文婧(きゅう・ぶんせい)主任は「山田乙三の尋問記録は、既に公開されていた8件と合わせて18件に増えた」と説明。ハバロフスク裁判の研究はこれまで、1950年出版の「細菌戦用兵器の準備及び使用の廉(かど)で起訴された元日本軍軍人の事件に関する公判書類」を中心に参照していたが、今回分析した新たな犯罪証拠はより多くの重要な部分を補完しており、戦犯の自白が心理的な駆け引きと証拠を巡る攻防を経て行われたことを示していると述べた。

ハバロフスク裁判の法廷に立つ山田乙三・関東軍総司令官。(ハルビン=新華社配信)
研究により、山田乙三は47年から49年にかけて行われた9回の重要な尋問で態度を数回大きく変えていたことが分かった。49年12月にようやく、731部隊や100部隊(現在の吉林省長春市に設置されていた旧日本軍細菌研究部隊)を指揮して細菌兵器を開発し、生体実験を行ったことを自白し、全面的に罪を認めた。
宮氏は、ハバロフスク裁判記録の機密解除が続けば旧日本軍の罪を暴く強力な武器となると指摘。細菌戦の犯罪を裁いたハバロフスク裁判の厳格性と正義は疑う余地がなく、歴史を歪曲(わいきょく)するいかなる企ても確固たる証拠の下に打ち砕かれると語った。(記者/楊思琪、徐凱鑫)