アマチュアサッカーリーグ「蘇超」、体験経済をけん引 中国江蘇省

アマチュアサッカーリーグ「蘇超」、体験経済をけん引 中国江蘇省

新華社 | 2026-05-20 13:54:15

江蘇省常熟市の屋外大型スクリーン前で、雨の中「蘇超」の試合を観戦する大勢のサポーター。(5月2日撮影、常熟=新華社配信)

 【新華社南京5月20日】中国江蘇省常州市民の余傑(よ・けつ)さんは1~5日の労働節(メーデー)連休に、家族旅行で同省南京市を訪れ、人気沸騰中のアマチュアサッカーリーグ「蘇超」の試合を観戦した。これは余さんにとって素晴らしい体験になったという。

 余さん一家のような体験をした家族は、決して少なくない。2日に南京で行われた試合の観客動員数は6万503人に達し、「蘇超」2年目となる今シーズンの最多動員記録を更新した。

江蘇省南京市で行われた「蘇超」の南京対常州戦に集まった6万人を超える観客。(5月2日撮影、南京=新華社配信)

 余さんは「みんな大盛り上がりだった。私なんて何がオフサイドなのかさえ分からなかったが、それでも興奮して応援した」と述べ、南京の街ではあちこちでサッカーの雰囲気が感じられ、チケットがあれば宿泊や観光地の優待も受けられたと話した。

 今年の労働節連休中、商務部門が省内に設けたパブリックビューイング会場501カ所に延べ74万3千人以上が訪れ、「街全体で同時観戦」の盛況を呈した。

江蘇省南京市の飲食店で「蘇超」の試合を観戦する客。(5月2日撮影、南京=新華社配信)

 9日に南通チームがホームで南京チームを迎え撃った試合では、スタジアムが盛り上がると同時に街全体の消費も活性化した。試合当日に南通市を訪れた観光客は前年同期比31・2%増の延べ48万800人、観光消費収入は30・8%増の2億7200万元(1元=約23円)に上った。

 「蘇超」の新参ファンという王琳(おう・りん)さんは、草の根リーグのスローガンが都市文化に深く溶け込み、多くの「通りすがり」を新たなファンに変え、街への帰属意識を自然と高めていると話した。

江蘇省南京市のショッピングセンターで「蘇超」の試合を観戦する市民。(5月2日撮影、南京=新華社配信)

 専門家によると、体験経済が国内消費を押し上げる新たなトレンドになりつつあり、「蘇超」は体験経済の優れた媒体として、地域の歴史・文化とスポーツの楽しさを発信している。

 中国社会科学院の魏翔(ぎ・しょう)教授は、従来の消費モデルとは異なり、体験経済は消費の過程における感覚的快楽や情緒的価値、参加の度合いをより重視すると指摘。「選手は大会の生産者であると同時に消費者でもあり、観客は消費者であると同時に大会の生産者でもある。生産と消費の一体化こそ体験経済の典型的な形態であり、消費に対してロングテール効果を持つだけでなく、消費するほど満足感が減っていくという限界効用逓減を緩和し、消費の新たな原動力となる」と述べた。その上で、中国の人々は多彩な試合やイベントを通じて、中国式の新たな休暇の過ごし方を形作りつつあると分析した。(記者/何磊静)

江蘇省常熟市のショッピングセンターで「蘇超」の試合を観戦する市民とサポーター。(5月2日撮影、常熟=新華社配信)

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