
蒸し上がったばかりのシューマイ。(フフホト=新華社配信)
【新華社フフホト5月12日】中国内モンゴル自治区の伝統的な点心で、その制作技法が自治区級の無形文化遺産にもなっている「シューマイ」が、本場の草原の風味と100年受け継がれてきた職人技を売りとして海を渡り、東京でシューマイブームを巻き起こし、多くの日本人の胃袋をつかんでいる。
東京・池袋に2025年3月、同自治区の老舗ブランド「老綏元」の日本1号店がオープンした。アレンジを加えていない本場の味をいち早く日本人の食卓に届けた。

内モンゴル自治区フフホト市玉泉区にあるシューマイ店が並ぶ通り。(フフホト=新華社配信)
ブランドを運営する内蒙古老綏元餐飲管理の李翠萍(り・すいへい)董事長は「日本人客が半数近くを占める。本場の草原のシューマイを味わうため、1時間以上並ぶ人も多い」と紹介し、開店後の反響は当初の予想を超えていたと語った。
無形文化遺産の味わいと口コミによる評判が広がり、内モンゴルのシューマイは日本人に大いに受け入れられた。同社は昨年末、新たに大阪市にも進出し、日本で中国の伝統的な美食の認知度を向上させている。
日本でのシューマイブームはこれだけにとどまらない。同自治区フフホト市の別の老舗「徳順源」はこの4月、看板料理のシューマイを携え池袋に日本1号店を開店させた。在日中国人だけでなく日本人の間でも話題となり、瞬く間に人気が広がった。

東京池袋にオープンした徳順源の日本1号店。(4月16日撮影、東京=新華社配信)
内蒙古徳順源餐飲管理の張志強(ちょう・しきょう)董事長はオープン初日の様子について「営業開始時間の午前11時前には既に店の前に長い列ができ、驚くべき人気だった」と語った。開店後の来店客数は1日平均300人以上と安定しているとし「日本人客の割合も伸び、大阪や京都からわざわざ車を走らせて来る美食家もおり、常連客も増えている」と紹介した。
徳順源東京店では、毎晩決まった時間に馬頭琴の独奏やホーミー(モンゴルの伝統的な歌唱法)やモンゴル族の歌舞が披露され、シューマイを味わいながら、没入感たっぷりに中国の無形文化遺産が体験できる。
老綏元の李董事長は「日本の消費者が味わうのは単なる料理ではなく、中国の草原から届いた文化の物語だ」と話す。

アレンジされたカラフルなシューマイ。(フフホト=新華社配信)
日本市場での成功を背景に、老綏元と徳順源は新たな海外展開を正式にスタートさせた。シンガポール市場に進出し、中国伝統のシューマイをさらに多くの国と地域に広めていく。
内モンゴル自治区ブランド協会の党飛雲(とう・ひうん)副会長は、老綏元と徳順源の日本での成功は内モンゴルの草原の味が国際的に認められる実力と拡散力を持っていることを十分に証明したと指摘。「良質な地元飲食ブランドの育成を続け、より多くの内モンゴルの特色ある美食が世界へ羽ばたくよう推進する」と述べた。(記者/哈麗娜)