広東省深圳市の福田マングローブ湿地。(2024年12月19日撮影、深圳=新華社記者/梁旭)
【新華社深圳5月11日】中国広東省深圳市の塩田港ではこのほど、大型コンテナ船「中海印度洋」号が入港し、乗組員が船上からケーブルを下ろして埠頭の陸上電源供給(陸電)設備に接続した。船内の電力供給は、自前のディーゼル発電機から陸電へ切り替えられた。
粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)には、深圳港、広州港、香港港といった世界クラスのハブ港がある。かつては、停泊中の船舶がディーゼル発電機で電力を賄い、大量の硫黄酸化物や窒素酸化物、粒子状物質を排出して沿岸部の大気汚染の重要な原因となっていた。ここ数年は陸電システムの普及が進み、停泊中の船舶から出る温室効果ガスは90%以上減った。2025年12月22日時点で、広東省の港湾における年間の陸電使用量は累計7千万キロワット時を超え、二酸化炭素(CO2)約4万7700トンの削減と、大気汚染物質約1600トンの削減に相当するという。
広東省汕尾(さんび)市の広大な沿岸浅海域では、同省東部初の100万キロワット級を超える洋上風力発電基地が年間約45億キロワット時のクリーン電力を供給している。超大型の風力・養殖融合型ケージプラットフォーム「伏羲(ふくぎ)1号」も稼働しており、風力・太陽光・蓄電を一体化した電力供給システムが日常運転時の電力を担う。海水淡水化システムは運営や保守、科学研究に必要な淡水を供給し、水中ケージでは深海養殖が行われ、高品質の海水魚が生産されている。
海上石油生産プラットフォーム「恩平15-1」。(2023年6月1日撮影、深圳=新華社記者/毛思倩)
データによると、26年2月時点で、省全体の洋上風力発電設備容量は1351万キロワットに達し、全国全体のほぼ3分の1を占めた。国家級海洋牧場モデル区も10カ所以上整備され、人工魚礁の投入や増殖放流を通じて、漁業資源の回復と生態保護を両立させる持続可能な発展が進んでいる。
同省深圳、珠海、江門などの市では、大規模なマングローブ林修復事業も続いている。渡り鳥の生息地を提供するだけでなく、年間数万トンのCO2固定にもつながっている。
このほか、研究機関は海底堆積物による炭素貯留や藻類の生物学的炭素固定といった新技術の研究も進めている。25年5月22日には、中国初の洋上CO2回収・利用・貯留(CCUS)プロジェクトが珠江口盆地の恩平15-1プラットフォームで運用を開始した。中国海洋石油集団(CNOOC)恩平油田作業区の万年輝(ばん・ねんき)総経理は「このプロジェクトは今後10年間で、100万トンを超えるCO2を大規模に地層へ再注入し、原油生産を20万トン増やす」と述べた。(記者/王豊)
中国広核集団(CGN)の風力発電・養殖漁業融合ケージプラットフォーム「伏羲1号」。(2024年9月2日撮影、深圳=新華社記者/鄧華)

巨大スマート養殖プラットフォーム「海威2号」の周囲を航行する運搬船。(2023年9月20日撮影、深圳=新華社記者/劉大偉)
広東省湛江市徐聞県西連鎮で、深海養殖用ケージからマルコバンを引き揚げる漁業者。(2023年5月27日撮影、深圳=新華社記者/毛思倩)