テクノロジー感あふれる産業観光、新たなトレンドに 中国・武漢市

テクノロジー感あふれる産業観光、新たなトレンドに 中国・武漢市

新華社 | 2026-05-06 16:25:00

湖北省武漢市を走る懸垂式モノレール「光谷光子号」。(武漢=新華社記者/田中全)

 【新華社武漢5月6日】中国湖北省武漢市は1~5日の労働節(メーデー)連休中、科学技術を体験する多く観光客でにぎわった。

 連休初日、市内を走る懸垂式モノレール「光谷光子号」の車内では、江蘇省南京市から来た観光客の陳志(ちん・し)さんがスマートフォンで足元の透明な床越しに広がる景色を撮影していた。

 武漢を訪問するのは今回が3回目という陳さんは「以前は黄鶴楼や東湖など定番の観光地を巡っていたが、今回はモノレールから街を俯瞰した。まるで未来に浮かぶ都市に入り込んだようだった。視点が斬新でテクノロジー感覚にあふれていた」と述べた。

 陳さん同様、連休中に武漢を訪れた観光客の多くは、科学技術に触れることを観光の目的としていた。

 モノレールで市街地の上空を移動しながら、テクノロジー感満載の風景や光の演出、美しい自然を一望する。湖北人型ロボットイノベーションセンターでロボットが研究室から日常生活へ実装される過程を間近に知る。レーザー機器メーカー、華工科技産業のレーザー科学館で、マイクロメートル単位の精度を維持した精密な切断や加工技術を見学する。これらの科学技術と体験を融合させた観光が、人々を引き付けている。

湖北省武漢市の中国光谷にある「文明一万年・スマート社会」体験館で、仮想現実(VR)体験を楽しむ子どもたち。(武漢=新華社配信)

 国内初の懸垂式モノレール「光谷」は全長10・5キロで、2023年9月に運行を開始した。国有企業の武漢光谷交通投資集団傘下、武漢光谷旅游開発投資の関係者は、モノレールが沿線に点在する「イノベーション文化観光資源」を効果的につなぎ、利便性と集約性の高い観光体験を実現していると述べた。

 同市のハイテク産業集積地、中国光谷(オプティクスバレー)は今年に入り、モノレールを軸に地域の科学技術関連の観光資源を統合、スマート製造やレーザー技術、人型ロボットをテーマにした多くの質の高い科学技術観光コースを打ち出した。連休初日に科学技術観光コースを体験した旅行客は前年同期比5%増の1万3千人を超えた。

華工科技産業のレーザー科学館にあるレーザー文化クリエーティブ店。(武漢=新華社記者/田中全)

 光谷の科学技術観光の活況は、中国の連休観光消費の変化を反映している。ここ数年、人工知能(AI)や仮想現実(VR)体験、第5世代移動通信システム(5G)などの先端技術の普及に伴い、各種のハイテク技術が相次ぎ実用化され、科学技術と文化・観光の融合が進んできた。かつてはニッチな存在だったテクノロジー観光は、今では連休旅行の新たなトレンドとなりつつある。

 産業調査会社の深圳市中研普華産業研究院によると、世界の産業観光の生産額は観光総生産額の約10~15%を占めるが、中国の現在の市場シェアは5%に満たず成長の余地が大きい。中国の産業観光は今後5年間、年平均18%の成長を維持し、30年には市場規模が3千億元(1元=約23円)を突破すると見込まれている。(記者/熊翔鶴、田中全)

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