歴史の鏡を曇らせてはならない 東京裁判の法廷を訪ねて

歴史の鏡を曇らせてはならない 東京裁判の法廷を訪ねて

新華社 | 2026-05-03 23:28:00

市ヶ谷記念館に復元されたた東京裁判の法廷。(3月5日撮影、東京=新華社記者/賈浩成)

 【新華社東京5月3日】第2次世界大戦後、日本の戦争責任を裁いた極東国際軍事裁判(東京裁判)は3日に開廷から80年の節目を迎えた。記者はこのほど、法廷を復元保存している市ヶ谷記念館を訪れ、裁判が残した歴史の痕跡を探った。知りたかったのは、今の日本人がこの歴史をどのように語り、向き合っているかだ。

東京裁判の公判。(東京=新華社配信)

 1946年5月3日に開廷した東京裁判では、中国、米国、ソ連、英国など11カ国の判事が共同で審理に当たった。裁判は約2年半続き、膨大な動かぬ証拠によって日本の軍国主義の罪状の数々を白日の下にさらした。

 ところが、記念館の見学ではホールの構造の変遷や内装に関する説明に時間を費やす一方で、東京裁判についてはここが法廷であったことや、発言席や裁判官席、記者席の位置を簡単に示すだけで、裁判がいかにして戦犯の罪を明らかにしたのか、さらには侵略の歴史に対する日本の反省について触れることはなかった。

 ホールに置かれた展示ケースには「極東国際軍事裁判速記録」など東京裁判の史料が展示されていたが、反対側ではより多くの展示ケースに当時の日本の軍服や軍刀などが並んでいた。

 撮影も制限された。カメラを向けることができなかった光景は、今回の見学で「何が展示され、何が制限され、何が意図的に省かれた」かを深く考えさせられる部分となった。

 東京裁判の法廷跡は本来、歴史を学び、反省する場であるはずだが、記念館の展示は重要な事柄を避け、正義の裁きの歴史が日本の近現代の軍事史に取って代わられているかのようだった。

 80年が過ぎた。日本が残すべきは限定的にしか見学できない施設ではない。侵略の歴史と戦争責任に対する真摯な反省であるべきだ。

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