【新華時評】自衛隊の階級呼称変更 蘇る旧日本軍の「大将」「大佐」

【新華時評】自衛隊の階級呼称変更 蘇る旧日本軍の「大将」「大佐」

新華社 | 2026-04-29 17:36:00

19日、東京の国会議事堂周辺で憲法改正に抗議する人たち。(東京=新華社記者/賈浩成)

 【新華社東京4月29日】日本政府はこのほど、自衛隊の階級呼称を変更する方針を固めた。今年度中に関連法の改正案を国会に提出する予定だ。変更後の呼称は敗戦前の旧日本軍期のものに回帰する。将官のうち陸海空それぞれの幕僚長は「大将」とし、その他の将官は「中将」とする。佐官についても1佐を「大佐」、2佐を「中佐」、3佐を「少佐」に改めるなどの変更が行われる。1954年の自衛隊創設以来初の階級呼称見直しとなる。

 80年前に開廷した極東国際軍事裁判(東京裁判)では、被告となった28人のうち半数以上が旧日本軍の大将・中将であった。最終的に絞首刑を言い渡された7人のA級戦犯のうち6人が大将または中将であり、その中には侵略戦争期に首相を務めた陸軍大将の東条英機、対中侵略戦争の主要責任者である陸軍大将の板垣征四郎および土肥原賢二、南京大虐殺の主犯とされる陸軍大将の松井石根が含まれていた。佐官級だった軍人の中にも、中国の軍人や民間人に対して数々の悪を重ねた人物がいる。石原莞爾は関東軍作戦主任参謀として「九・一八」事変(柳条湖事件)を策動し、対中侵略戦争の幕を開いた。橋本欣五郎は部隊を率いて南京大虐殺に関与した。石井四郎は関東軍防疫給水部(通称731部隊)を率い、細菌戦に関わる重大な罪を犯した。

 日本の報道によると、高市政権は今回の呼称変更について、自衛隊に「名誉と誇りを持って働ける環境」を整えるとともに、「国際標準」との整合を図るためだと説明している。しかし有識者からは、こうした改称は本質的に、高市政権の安全保障分野における一連の急進的な右傾化政策の一環であり、その目的は、自衛隊の「軍隊」としての性格の明確化、憲法9条が定める「戦力不保持」の平和理念のさらなる空洞化、さらに将来的な「自衛隊」あるいは「国防軍」の憲法明記に向けた布石にあるとの批判が出ている。

 近年、日本の政治や安全保障路線が右傾化する中、自衛隊は多方面で変質を遂げてきた。組織面では、従来の陸海空に加え、宇宙、サイバー、情報戦といった新領域が組み込まれた。指揮系統においては「統合作戦司令部」が設置され、日米の指揮統制の一体化が一層進んでいる。さらに思想面では、20万人規模に及ぶ自衛隊組織の内部に、歴史修正主義が徐々に浸透しつつあるとされる。

 2024年以降、海上自衛隊元将官の大塚海夫氏が靖国神社の宮司に就任し、元陸上自衛隊幕僚長の火箱芳文氏も靖国神社の意思決定機関の中枢メンバーとなるなど、自衛隊と靖国神社との関係はもはや隠されたものではなくなっている。同時に警戒すべきは、自衛隊の部隊や隊員のレベルで規律の緩みや逸脱行動の兆しが見え始めていることだ。最近では、自衛隊幹部の村田晃大が刃物を持って中国大使館に侵入したり、中日近代史における敏感な日に自衛隊艦艇が台湾海峡に出現するなど、悪意ある挑発事件が相次いでいる。

 高市政権は、台湾海峡情勢への武力介入の可能性を公然と示唆して以降、「新型軍国主義」ともいうべき路線を加速させている。日本は3月、「敵基地攻撃能力」を備えた長射程ミサイルの配備を初めて発表した。4月には閣議決定により、殺傷能力のある武器の輸出を解禁した。靖国神社の春季例大祭に際しては、高市氏をはじめとする政治家が、戦犯への供物奉納や集団参拝を競うように行った。日本政府は安保3文書の年内改定を目指しており、防衛費の大幅増額、先制攻撃能力の強化、「新しい戦い方」の導入などが含まれる見通しだ。

 歴史は裁きであると同時に警鐘でもある。1946年から48年にかけて開かれた東京裁判は、日本の侵略戦争の罪と軍事的首謀者たちに対して裁きを下した。東条英機や松井石根ら「大将」たちは、巣鴨プリズンや絞首台でその罪を清算した。しかし、米占領当局の宥和(ゆうわ)と庇護(ひご)により、日本の戦争犯罪の清算はニュルンベルク裁判ほど徹底したものにはならなかった。例えば、石原莞爾や石井四郎は侵略戦争中に「中将」に昇進しながらも、戦争犯罪の清算や処罰を免れている。東条英機ら14人の第2次世界大戦のA級戦犯は靖国神社に祭られ、その亡霊はいまだに漂い続けている。

 今や「大将」や「大佐」が高市極右政権の下でよみがえりの兆しを見せ、日本の「新型軍国主義」は最後の覆いを脱ぎ去ろうとしている。

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