
寛川鋪生物群で発見した環形動物化石の標本。A~Cが短足寛川鋪虫、D~Fが長足張家溝虫。(南京=新華社配信)
【新華社南京4月26日】中国科学院南京地質古生物研究所は、初期生命研究チームが主導する国際研究がこのほど、陝西省漢中市西郷県の寛川鋪生物群(約5億3500万年前)から現時点で最古となる環形動物(ミミズやヒルなど)の化石を発見したと明らかにした。最古の環形動物の化石の記録を1千万年以上さかのぼらせる発見で、研究成果は21日、米国科学アカデミー紀要に掲載された。
環形動物は地球上で種が最も多く、生態的分布が最も広い動物門の一つで、体が軟らかく硬い骨格を持たないため死後に腐敗しやすく、化石として残る確率は非常に低い。
研究チームは今回、貴重な古代環形動物の化石標本7点を発見し、研究した。化石の年代は生物の進化と多様性が一気に進んだ「カンブリア紀の生命大爆発」の初期に当たる。当時の海に豊富に含まれたリン酸塩が微小な生物を包み込んで化石としたことで、人類が初期生命の進化を知るための手がかりとなった。

長足張家溝虫と現生環形動物のオヨギゴカイとの比較。A~D、Fが長足張家溝虫、E・Gがオヨギゴカイ。(南京=新華社配信)
研究を率いた南京地質古生物研究所の張華僑(ちょう・かきょう)研究員によると、これら環形動物の祖先の体は非常に小さく、体長わずか数ミリで、形態的特徴に基づき7点の標本を短足寛川鋪虫(Kuanchuanpivermis brevicruris)と長足張家溝虫(Zhangjiagoivermis longicruris)の二つの新属新種に分類した。
研究チームは形態比較を通じ、短足寛川鋪虫が主に海底の泥や砂の上をはって餌を探していたのに対し、長足張家溝虫は水中を泳いだ可能性が高いと推測。この発見は環形動物の極めて初期の進化の空白を埋めただけでなく、環形動物がカンブリア紀初期に既に分化し、底生や遊泳など異なる生活様式を獲得していたことを示している。