中国で介護ロボットの普及が加速 青島に専門訓練施設も

中国で介護ロボットの普及が加速 青島に専門訓練施設も

新華社 | 2026-04-16 14:37:45

青島高齢者介護ロボットトレーニングセンターで、デモンストレーションを行う介護ロボット。(3月18日撮影、青島=新華社配信)

 【新華社青島4月16日】服たたみロボットが1枚のセーターを繰り返し折りたたみ、家事ロボットが台所でお皿を運ぶ。少し離れた所では犬型ロボットが廊下を行き来してドアの開け閉めの練習をしている。

 ここは中国山東省青島市に開設された高齢者介護ロボットトレーニングセンター。介護やヘルスケアに特化した中国初の公共訓練・検証施設で、訓練やテスト、機能検証、データ共有、基準策定、市場普及を通じてロボットの普及を後押ししている。

 センターでは、わずかな動作であっても何度も繰り返し訓練する。トレーナーがロボットに「物をつかむ、バランスを保つ、スイッチを回す」などの動作を絶え間なく練習させるのは、正確なデータを蓄積し、家庭に導入されるロボットの動きをより素早く、確実にするためだ。

青島高齢者介護ロボットトレーニングセンターを見学する人たち。(3月18日撮影、青島=新華社配信)

 青島市民政局の張帥(ちょう・すい)副局長は「医療リハビリ施設や実際の介護現場を模した環境でロボットや機器にスキルを習得させ、習熟度を高めている」と説明した。

 中国では60歳以上人口が3億2千万人に達し、社会で高まる介護ニーズがロボット業界に新たなブルーオーシャン(競争の少ない未開拓)市場をもたらしている。同センターにも短い期間にハイアールやハイセンス、智元機器人(AgiBot)など45社の210製品が持ち込まれ、日常生活介助や精神的ケア、心理的介入、情緒的付き添いなど10項目以上の訓練が行われている。

 センターは、ロボットを介護施設や一般家庭に普及させる中で利用者との連携・協力体制を構築。介護施設の配薬ロボット、構内安全巡回ロボット、消防巡回ロボット、一人暮らし高齢者の在宅見守りロボット、アルツハイマー病診断・リハビリ機器など需要の高いプロジェクトが次々と開発・実用化されている。

青島高齢者介護ロボットトレーニングセンターを見学する人たち。(3月18日撮影、青島=新華社配信)

 多様化する現場のニーズは、ロボット産業の発展を後押ししている。同省の済南ハイテク産業開発区斉魯ソフトウエアパークの企業、山東優宝特智能機器人は、独自開発した人型ロボット「行者泰山」の量産出荷を開始した。2025年は脚式ロボットを数百台出荷し、26年は千台を目標に掲げる。

 同社の研究チームはロボットに真の「大脳」を持たせるため、VLA(視覚・言語・行動)モデルの開発に全力を挙げている。ロボットを「見て理解し、思考でき、人の意図を的確に汲み取る」パートナーへ進化させ、家庭向けなどより幅広い分野のニーズに応えていく。

 ロボットの急速な普及に伴い、ロボットの導入を試す家庭や個人も増えた。済南市内のロボットサービスディーラーでは、人形ロボットを1日1台4千~5千元(1元=約23円)で貸し出しているが、供給が需要に追い付かないという。店長の魏自耀(ぎ・じよう)さんは「技術の進歩により、ロボットは近い将来、広く家庭に普及し、介護やヘルスケア、家事などの生活シーンに導入されていくだろう」と語った。(記者/王凱、張昕怡)

青島高齢者介護ロボットトレーニングセンターで、ロボットを調整するトレーナー。(3月18日撮影、青島=新華社配信)

青島高齢者介護ロボットトレーニングセンターで、物体をつかむ動作をロボットに学習させるトレーナー。(3月18日撮影、青島=新華社配信)

青島高齢者介護ロボットトレーニングセンターで、デモンストレーションを行う介護ロボット。(3月18日撮影、青島=新華社配信)

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