
竜門石窟で新たに見つかった唐代の石刻「金剛経」(部分)。(洛陽=新華社配信)
【新華社鄭州4月12日】中国河南省洛陽市の竜門石窟研究院は、同石窟六座塔区域でこのほど実施した保護・補強作業で唐代の石刻「金剛経」を新たに発見したと明らかにした。竜門石窟の唐代の石刻史料はさらに充実した。
同研究院石窟保護研究・遺産モニタリングセンターの副主任、馬朝竜(ば・ちょうりゅう)研究館員によると、金剛経は5世紀初めに中国に伝来し、唐代までに6種の漢訳が作られた。東晋十六国時代の後秦(384~417年)の高僧、鳩摩羅什(くまらじゅう)の訳が中国で最初の漢訳になる。今回見つかった金剛経も鳩摩羅什訳で、仏典の版本研究で重要な意義を持つ。
今回の金剛経は、石窟の西山南部にある六座塔の側面下方の切り立った岩壁で見つかり、地上約30メートルの高さに刻まれていた。地形が険しく高所であるため、長らく人の目に触れることはなかった。

竜門石窟で新たに見つかった唐代の石刻「金剛経」(部分)。(洛陽=新華社配信)
現地調査によると、書体は楷書で、端正に整った筆致で刻まれ、全体の保存状態も良かった。千字以上の文字の大部分は鮮明に読み取ることができた。
竜門石窟ではこれまでに、唐代の石刻金剛経が4カ所確認されている。馬氏は「今回の金剛経は重要かつ険しい地形にあり、仏教徒の遺骨を納めた三つの埋葬穴も見つかった。この組み合わせはこれまで例がなく、竜門石窟の石刻経典の意味や役割を考える上で新たな資料になる」と語った。(記者/袁月明)