
帆尾貢水竜の骨格復元図。(贛州=新華社配信)
【新華社南昌4月10日】中国江西省地質局は3日、国際古生物学界がこのほど、同省贛州(かんしゅう)盆地で発見されたハドロサウルス科恐竜を正式に新属新種と確認し、「帆尾貢水竜」と命名したと発表した。この研究成果は3月30日、古生物分類学の国際学術誌「Journal of Systematic Palaeontology(ジャーナルオブシステマティックパレオントロジー)」に掲載された。
帆尾貢水竜は、江西省地質調査勘査院、江西省地質博物館、中国地質大学(武漢)、国家自然博物館など複数の研究機関による共同研究で発見された。その化石は贛州市章貢区沙河鎮の約7千万年前の白亜紀後期の地層から見つかった。これは中国南方地域で正式に命名された初のハドロサウルス科恐竜となる。

帆尾貢水竜の露出した四肢骨の化石。(贛州=新華社配信)
この恐竜の最も際立った特徴は尾部の構造にある。研究によると、後部尾椎の神経棘(きょく)が著しく伸長しており、その高さは椎体自体の数倍に達し、独特の「帆状」構造を形成している。これまでハドロサウルス科恐竜でこうした特徴が確認されたことはなかった。研究者らは、この独特な「帆状の尾」は、個体の誇示や同種内の識別、あるいは体温調節に用いられていた可能性があると推測している。推定によると、帆尾貢水竜の体長は約7メートルで、中型の植物食恐竜に分類され、主に四足歩行をしていたと考えられる。

贛州盆地の恐竜動物群の生態復元図。中央の最大の個体が帆尾貢水竜。(贛州=新華社配信/王一凡)
この発見は重要な科学的意義を持つ。系統解析によると、帆尾貢水竜はサウロロフス亜科の初期の分岐群に属しており、その発見は「サウロロフス亜科はアジア起源の可能性がある」という仮説に有力な新証拠を提供し、この分類群は北米に起源を持つとする従来の説に異論を投げかける。これは、中国南方地域のハドロサウルス科の多様性に関する記録を充実させるだけでなく、白亜紀後期の恐竜の進化と地理的分布を理解する上でも重要な意義を持つ。

室内修復後の帆尾貢水竜の骨格標本。(贛州=新華社配信)
関連研究機関は現在、研究成果に基づき帆尾貢水竜の骨格模型を作成し、江西省地質科普館で展示している。(記者/袁慧晶)

帆尾貢水竜の骨格模型(右)。(贛州=新華社配信)

後部尾椎の神経棘が伸長して形成された帆尾貢水竜の「帆状の尾」。(贛州=新華社配信)