壁画保護の国際規格、初の策定作業が始動 中国が主導

壁画保護の国際規格、初の策定作業が始動 中国が主導

xhnews | 2026-04-09 11:14:45

壁画画像を結合する敦煌研究院文化財デジタル化保護チームの画像処理担当者、年海麗(ねん・かいれい)さん。(2023年4月25日撮影、蘭州=新華社記者/陳斌)

 【新華社蘭州4月9日】中国はこのほど、壁画保存基準に関する新たな国際作業部会を発足させた。中国、米国、ロシア、イタリア、フランスなど十数カ国の専門家が共同で研究、策定に参加する。

 国際標準化機構(ISO)の文化遺産保存技術委員会の下に設置された作業部会で、中国が主導する。これに先立ち、中国甘粛省敦煌市にある文化財研究機関、敦煌研究院が提案した国際規格案「文化遺産保護-壁画-劣化分類」は既に新規作業項目として承認されている。

 これまで長年にわたり、自然環境や文化的背景の違いから、各国で劣化に関する用語表現が統一されておらず、国際協力や経験の相互学習をある程度難しくしていた。

 作業部会の専門家で伊ミラノ大学のフランチェスカ・カッピテッリ教授は「多国の専門家が共同で壁画保護の国際規格を策定することは、重要な意義がある」と指摘。国際協力により多様な経験を統合し、より確実で適応性があり、広く認められる指針の形成を促進するとともに、国際的に共通する用語体系の確立により、関係者間で共通の原則や倫理的枠組みを巡る議論ができるようになるとの認識を示した。

保護修復が進む敦煌莫高窟第55窟内で、壁画の修復作業を行う文化財保護の担当者。(2023年8月3日撮影、蘭州=新華社記者/陳斌)

 カッピテッリ氏は、各国の資源や専門能力にばらつきがあることを踏まえると、今回の国際規格は研修や資金支援、政策立案の根拠ともなり、世界の壁画保護の全体的な水準向上に寄与するとの見方を示した。

 敦煌研究院によると、同規格は壁画の構造・構成や代表的な劣化に関する用語を明確化し、壁画の劣化分類に関する体系的な枠組みを構築するとともに、図解を加えることで、壁画保護のための共通の技術用語を提供する。

 提案主体の同研究院は、長年にわたり壁画保護研究や国際協力、分野別規格の整備に取り組み、体系的な実践経験を積んできた。

 作業部会の招集者である敦煌研究院の蘇伯民(そ・はくみん)院長は「各国の専門家と共に国際規格の策定を推進し、敦煌研究院が蓄積してきた壁画保護の経験を世界の文化遺産保護にいっそう役立てたい」と述べた。(記者/何問、張玉潔)

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