
2025海峡両岸高齢者産業博覧会のeスポーツ競技に参加する「BSG銀齢」のメンバーたち。(2025年12月撮影、成都=新華社配信)
【新華社成都4月8日】中国では、eスポーツやスケートボードなど若者向けと思われていたスポーツに高齢者が挑戦し、ライフスタイルを豊かなものにしている。
四川省成都市青羊区にあるシニア向けサービス施設、悦己・快楽生活研習社のeスポーツルームでは、陳良才(ちん・りょうさい)さん(63)がしっかりとした声でチームメイトに指示を出していた。
陳さんがリーダーを務めるeスポーツチーム「BSG銀齢」は2024年10月に結成。現在メンバー10人が在籍しており、平均年齢は65歳を超える。中高齢者のチームとしては同省初の「プロ仕様のトレーニング」を行い、週2~3回、1回当たり6~8時間の練習に励む。
施設の責任者、杜放(と・ほう)さんは「チームは四川電影電視学院ニューメディア学院eスポーツ専攻と提携し、講師として派遣された教員と学生から定期的に指導を受けている」と紹介した。

成都市の天府スケートボードパークで練習に励む王利軍さん。(2026年3月11日撮影、成都=新華社記者/陳地)
成都市天府新区にある天府スケートボードパークでは、王利軍(おう・りぐん)さん(57)が平均年齢55歳を超える仲間たちとスロープを高速走行する際のブレーキ技術について議論していた。
王さんは「半年前に偶然、自分と同じくらいの年齢の人がスケートボードをしている動画を見て、触発された。数カ月学んでみて、少しずつでも進歩を実感するたびに、体中が生命力に満たされるのを感じる」と語る。
新しいスポーツ種目に取り組む高齢者たちは、ライフスタイルが豊かになっただけでなく、精神面でも顕著な変化が見られる。

トレーニング中のeスポーツチーム「BSG銀齢」のメンバーたち。(2025年12月撮影、成都=新華社記者/胥氷潔)
「BSG銀齢」最高齢の劉淑華(りゅう・しゅくか)さん(78)は家族や周囲からeスポーツへの挑戦を勧められたという。「当初はおじけづいていたが、試しにやってみると、自分でも忘れかけていた情熱や勝ちたいと思う気持ちが、試合を通じて呼び覚まされた」と振り返った。
高齢者がeスポーツを学ぶことによる感情のたかぶりや視力への影響などの懸念に対し、杜さんは「往々にして高齢者に対し固定観念を抱きがちだが、eスポーツは高齢者のライフスタイルを豊かにする選択肢の一つに過ぎない」との見解を示した。
杜さんは「流行のスポーツに参加することは、高齢者の情緒の安定や不安の解消に一定の効果があり、デジタルデバイド(情報格差)を乗り越える助けとなり、若い世代との交流を促進する」と述べた。(記者/陳地)