幹細胞で膵島を「スマート製造」 1型糖尿病治療に新たな可能性

幹細胞で膵島を「スマート製造」 1型糖尿病治療に新たな可能性

xhnews | 2026-03-20 10:05:00

17日、上海にある中国科学院分子細胞科学卓越イノベーションセンターの実験室で、学生と交流する程新研究員(左)。(上海=新華社記者/金立旺)

 【新華社北京3月20日】中国科学院によると、同院分子細胞科学卓越イノベーションセンター(生物化学・細胞生物学研究所)の程新(てい・しん)研究員率いる研究グループが、海軍軍医大学第二付属病院(上海長征医院)の殷浩(いん・こう)教授チームと共同で、自家および他家の幹細胞に由来する再生ランゲルハンス島を用いた低侵襲移植をそれぞれ初めて実施し、1型糖尿病患者におけるランゲルハンス島機能の再建と血糖の自律的調節を実現した。関連論文はこのほど、専門誌「ランセット糖尿病・内分泌学」に掲載された。

 この探索的臨床研究では、1型糖尿病患者3例においてランゲルハンス島機能の再建や血糖の自律的調節、外因性インスリンからの離脱といった積極的な治療効果が得られた。ただ、1型糖尿病の自己免疫再発などの課題を克服するためには、現時点では長期的な免疫抑制療法の併用が依然として必要であることも示された。

17日、上海長征医院で取材に応じる殷浩教授(左)。(上海=新華社記者/金立旺)

 チームは長年にわたる研究を経て、内胚葉幹細胞に基づく全く新しい技術体系を確立した。この内胚葉幹細胞は体内で増殖しないため、従来の方法で生じ得る腫瘍形成リスクを最大限低減できるという。

 この体外誘導分化技術を用いて、チームはランゲルハンス島の機能が著しく損なわれた、あるいは機能が廃絶した糖尿病の治療に使える「再生ランゲルハンス島」の構築に成功した。再生ランゲルハンス島を患者の体内に移植すると、正常なランゲルハンス島組織と同様に血糖調節機能を発揮できる。

17日、上海にある中国科学院分子細胞科学卓越イノベーションセンターで開かれた発表会で、研究成果を紹介する程新研究員。(上海=新華社記者/金立旺)

 独自の知的財産権を持つ技術に基づき開発された「他家ヒト再生ランゲルハンス島注射液(E−islet01)」は昨年4月に中国で、今年1月には米国で新薬臨床試験(IND)許可をそれぞれ取得した。現在、関連する臨床試験が厳密かつ秩序よく進められている。

17日、上海にある中国科学院分子細胞科学卓越イノベーションセンターで開かれた発表会で、研究成果を紹介する程新研究員。(上海=新華社記者/金立旺)

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