3日、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所で撮影に応じる朱敏院士(中央)と盧静(ろ・せい、右)、朱幼安両研究員。(北京=新華社記者/金立旺)
【新華社北京3月13日】中国科学院古脊椎動物・古人類研究所は、中国の研究者が10年余りにわたる野外発掘と室内研究を経て、4億3600万年前の硬骨魚類化石を発見したと発表した。原始的な硬骨魚類2種の形態や顎、歯、脳函などの重要な特徴を解明し、「魚から人へ」の進化の連鎖を埋める重要な証拠をもたらした。
研究は中国科学院院士(アカデミー会員)、古脊椎動物・古人類研究所研究員の朱敏(しゅ・びん)氏のチームが行い、研究成果をまとめた論文は国際学術誌「ネイチャー」に掲載された。
3日、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所で開かれた記者発表会で、重慶始骨魚(Eosteus chongqingensis、左)と鈍歯宏顎魚(Megamastax amblyodus)の復元模型を並べる職員。(北京=新華社記者/金立旺)
魚類は人類を含む全ての脊椎動物の祖先にあたる。顎をもつ脊椎動物(顎口類)から硬骨魚類・肉鰭(にくき)類、さらに肉鰭類の一系統が陸地に上がり、人類を含む全ての四足動物へ進化した道筋が「魚から人へ」の核心的な進化の脈絡をなしている。しかし、原始的な硬骨魚類は情報が乏しく、学界の知見もきわめて限られていた。
研究チームは今回、重慶市秀山トゥチャ族ミャオ族自治県で重慶始骨魚(Eosteus chongqingensis)を発見。全長はわずか3センチながら、頭部から尾部まで完全な状態で保存されており、生息年代はこれまでに知られていた硬骨魚類化石より古かった。また、高解像度CT撮像技術を用いて雲南省曲靖市出土の鈍歯宏顎魚(Megamastax amblyodus)の化石を解析し、シルル紀(約4億4千万年前~4億1千万年前)最大の脊椎動物の完全な頭部構造と歯の形態を復元した。
3日、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所で開かれた記者発表会で、復元模型を見る外国人学生。(北京=新華社記者/金立旺)
朱氏は今回の成果について「中国が初期脊椎動物の起源の揺りかごであることをさらに裏付けた」と指摘。重要な地質時代の化石がさらに発掘されれば「魚から人へ」の進化における重要な科学的問題を一層解明できると語った。(記者/劉禎)
3日、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所で開かれた記者発表会で、研究成果を紹介する朱敏院士。(北京=新華社記者/金立旺)
3日、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所で開かれた記者発表会で展示された鈍歯宏顎魚(Megamastax amblyodus)の化石。(北京=新華社記者/金立旺)
3日、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所のオフィスで、重慶始骨魚(Eosteus chongqingensis)の化石を研究する朱幼安(しゅ・ようあん)研究員。(北京=新華社記者/金立旺)
3日、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所で開かれた記者発表会で展示された重慶始骨魚(Eosteus chongqingensis)の化石。(北京=新華社記者/金立旺)