
過去の研究(青紫の星印)と「星衍」が発見した候補銀河(オレンジの星印)の比較図。(北京=新華社配信)
【新華社北京3月9日】はるか遠くの暗く弱い天体や宇宙構造の探索は、宇宙の起源と進化、物質とエネルギーの循環など科学の謎を解明する鍵になる。
中国・清華大学の戴瓊海(たい・けいかい)自動化学科教授や蔡崢(さい・そう)天文学科副教授、呉嘉敏(ご・かびん)自動化学科副教授らが率いる研究チームは、計算光学の原理と人工知能(AI)アルゴリズムに基づき、天文AIモデル「星衍(せいえん=ASTERIS)」を開発。暗く弱い天体の信号を解読し、130億光年以上先の銀河を探査するとともに、現時点で世界最深となる深宇宙画像の取得に成功した。研究成果はこのほど、科学誌サイエンス電子版に掲載された。

天文AIモデル「星衍」のイメージ図。(北京=新華社配信)
蔡氏は「現在世界で探査深度が最も優れた深宇宙画像を生成し、深宇宙探査の限界を更新して極深宇宙画像を作成した」と述べた。研究チームは「星衍」を使い、宇宙誕生(ビッグバン)から2億~5億年に存在していた初期宇宙の銀河候補を160個余り発見した。同時期の銀河の発見はこれまで、50個余りに過ぎなかった。
サイエンスの査読者は、今回の研究が宇宙探査に「強力なツール」をもたらしたとし「天文学に大きな影響を与えるだろう」と評価した。(記者/魏夢佳)