中国の第15次5カ年規画綱要案、質の高い発展の青写真示す

中国の第15次5カ年規画綱要案、質の高い発展の青写真示す

xhnews | 2026-03-07 23:36:00

重慶市両江新区にある新エネルギー車(NEV)メーカー、賽力斯(セレス)汽車の工場でラインオフした100万台目の新エネ車「問界」。(1月13日撮影、重慶=新華社配信/王加喜)

 【新華社北京3月7日】中国北京の人民大会堂で5日、第14期全国人民代表大会(全人代)第4回会議が開幕し、国内外から注目を集める「国民経済・社会発展第15次5カ年規画(2026~30年)綱要案」が全人代代表と中国人民政治協商会議(政協)全国委員会委員の前に示された。

 約7万字、全18章からなる綱要案は、今後5年間における中国の質の高い発展の全体像を描いている。習近平(しゅう・きんぺい)共産党中央委員会総書記は「第15次5カ年規画期は基礎を固め、全面的に力を発揮する重要な時期だ。5カ年規画を着実に策定、実施することで、2035年までに社会主義現代化を基本的に実現するためのより堅固な土台を築くことができる」と強調している。

第138回中国輸出入商品交易会(広州交易会)の科大訊飛(アイフライテック)ブースで、ロボットを操作して品物を取り出すスタッフ。(2025年10月16日撮影、広州=新華社記者/肖恩楠)

 綱要案は、経済発展、イノベーション主導、民生・福祉、グリーン(環境配慮)・低炭素、安全保障の5分野で計20項目の主要指標を設定し、今後5年間の発展の方向性を示している。

 社会主義現代化を基本的に実現する上での重要な指標の一つが、1人当たり国内総生産(GDP)の中等先進国水準への到達だ。綱要案は国内外の情勢やさまざまな要因を踏まえ、必要性と実現可能性の双方を考慮し、今後5年間のGDP成長率について「合理的な範囲に保ち、各年の状況に応じて提示する」とした。全人代代表で中国社会科学院学部委員の張翼(ちょう・よく)氏は「その年の状況に応じて数値を示すという方針は、実情に基づき、経済の効果的な質的向上と合理的な量的成長を同時に推進する姿勢を示している」と語った。

 民生・福祉の分野では、雇用、所得、高齢者介護、子育てなどを含む七つの主要指標を設定し、生活保障を「ある」段階から「より良い」段階へと引き上げる方針を示した。

江蘇省海安市墩頭(とんとう)鎮の「新時代文明実践ステーション」で、都市部への出稼ぎなどで親が不在の「留守児童」と一緒に新年飾りを作るボランティア。(2月12日撮影、海安=新華社配信/周強)

 綱要案は5カ年規画の目標と任務を実現するため、109件の重要プロジェクトを打ち出した。国家的な大型事業に加え、衣食住や交通といった人々の暮らしに関わる民生事業も推進する。全人代代表で国務院発展研究センター研究員の侯永志(こう・えいし)氏は「109件のプロジェクトは経済社会発展の重要課題の解決に取り組み、『国家の大事』と『身近な課題』の双方に目配りしている。当面の内需拡大と経済安定を支えると同時に、将来の発展に向けた新たな原動力と競争力の育成にもつながる」と述べた。

 綱要案はまた「現代化産業体系の構築と実体経済の基盤強化」を最優先の戦略任務と位置付け、スマートコネクテッド新エネルギー車など戦略的新興産業の発展加速を明記した。さらに、将来の発展をけん引する重点分野を見据え、未来産業の全体的な育成体系の構築を提起している。

中国の極地調査砕氷船「雪竜」の甲板で、アムンゼン海で初となる水温・塩分・深度(CTD)観測と海水サンプル採取を行う南極観測隊員の丁偉康(てい・いこう)さん(左)と宋熙存(そう・きそん)さん。(1月24日撮影、雪竜=新華社記者/顧天成)

 全国政協委員で天津大学副校長の明東(めい・とう)氏率いる研究チームは、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)技術を用いた革新的医療機器を開発し、すでに複数の分野で実用化に成功している。明東氏は「綱要案は多角的な技術アプローチ、典型的な応用場面、実現可能なビジネスモデル、市場規制ルールの探究を盛り込んでいる。BMIの研究成果を実験室から臨床現場へと広げ、患者に実際の利益をもたらすことができる」と語った。

2月27日、天津浜海ハイテク産業開発区にある中電雲脳(天津)科技で、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)技術のテストをする研究員。(天津=新華社記者/趙子碩)

 デジタル分野では、「デジタル中国」建設をさらに推進するとし、「人工知能+(AIプラス)」行動の全面的な実施を打ち出した。デジタル経済コア産業の付加価値がGDPに占める割合を2030年までに12・5%に高めるとの目標を掲げた。

 第15次5カ年規画期間中には主要目標として、GDPに占める家計最終消費支出の比率を大幅に高め、経済成長に対する内需のけん引力を継続的に強化し、経済成長の潜在力を十分に発揮させる方針を掲げる。綱要案は、内需拡大を戦略的基点とし、新たな需要が新たな供給を生み、新たな供給が新たな需要を創出するよう導き、消費と投資、供給と需要の好循環を形成することを目指すとした。

安徽省黄山市歙(きゅう)県北岸鎮の瞻淇(せんき)村の中を練り歩く「魚灯」のパレード。(2月7日撮影、黄山=新華社記者/周牧)

 雲南省紅河ハニ族イ族自治州の羅萍(ら・へい)州長(全人代代表)は「綱要案は文化と観光の深い融合に向けた措置を打ち出しており、滞在型観光産業の高度化や農村振興、地域経済の質の高い発展を後押しする」と述べた。

 広東技術師範大学の許玲(きょ・れい)副校長(全国政協委員)は、「人への投資」をテーマに提言を行った。綱要案が政府投資の効率を高め、人材資源の開発や人の全面的発展への投資を強化する方針を示したことについて、生存を支える保障から発展を支える保障への移行を促し、人々のより良い生活への需要にこれまで以上に応えることにつながると指摘した。

雲南省紅河ハニ族イ族自治州の紅河県甲寅村で行われた田植え前の伝統儀式「開秧門」。民族衣装をまとった村人が、棚田のあぜ道を歌いながら歩く。(2025年5月2日、ドローンから、紅河=新華社記者/胡超)

 中国の人口構造が新たな段階に入る中、綱要案は「人口発展戦略の整備と質の高い人口発展の促進」に特化した内容を設け、新たな変化と課題への対応を図っている。質の高い十分な雇用の促進、所得分配制度の改善、社会保障体系の整備、不動産市場の質の高い発展の推進、基本的公共サービス均等化の着実な推進、各層の発展権益の保障、都市・農村間、地域間の発展格差の縮小などに向け、バランスの取れた利用しやすい一連の政策措置を打ち出している。

山東省青島市李滄区の頤福(いふく)養老院で、旧暦12月8日の「臘八節(ろうはちせつ)」に食べるかゆを高齢者に届けるボランティア。(1月26日撮影、青島=新華社配信/張鷹)

 全人代代表で湖北順豊速運の工会(労働組合)主席を務める汪勇(おう・ゆう)氏は「多くの現場労働者が、新たな就業形態で働く人々に対する各地域・部門の権益保障が着実に強化されていることを実感している。綱要案が柔軟な雇用形態や新たな就業形態の労働者の権益保障制度の整備を掲げたことに、大きな励ましを感じている」と語った。

山東省棗荘(そうそう)市の西王荘鎮中心幼稚園で、積み木遊びをする子どもたち。(2025年11月6日撮影、棗荘=新華社配信/孫中喆)

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