
超広帯域高速光ファイバー無線一体化融合通信システムの概念図。(資料写真、北京=新華社配信)
【新華社北京2月20日】中国の科学者はこのほど、光通信および第6世代通信規格(6G)分野で画期的な進展を遂げ、世界で初めて光ファイバー通信と無線通信システム間のクロスネットワーク融合を実現した。自主開発による「光ファイバー・無線一体化融合通信システム」は、データ伝送速度の記録を更新した。この成果は19日未明、英科学誌「ネイチャー」電子版に掲載された。
人工知能(AI)データセンターの計算能力向上と次世代無線通信ネットワーク6Gの急速な発展により、多様化した利用シーンにおける信号の高速・低遅延伝送が求められている。しかし、光ファイバー通信と無線通信の間には、信号アーキテクチャやハードウエア上の制約に起因する「帯域幅ギャップ」が存在する。

超広帯域光電‐電光転換集積光子チップの主要性能を示す図。(資料写真、北京=新華社配信)
これを受けて、北京大学は鵬城実験室、上海科技大学、国家信息光電子イノベーションセンターなどの研究開発チームと連携し、「光ファイバー・無線一体化融合通信」というコンセプトを打ち出した。さらに、集積光学ソリューションを採用することで、250GHz(ギガヘルツ)以上の超広帯域集積フォトニックデバイスの開発に成功した。これを基盤として開発された新しいシステムは、光ファイバー通信で単一チャンネルあたり512Gbps(ギガビット毎秒)の信号伝送、無線通信において単一チャンネルあたり400Gbpsの信号伝送を実現した。

多重チャンネルによる高解像度映像のリアルタイム伝送結果を示す図。(資料写真、北京=新華社配信)
「新システムは『帯域幅ギャップ』という難題を打ち破り、データ伝送速度で現在知られている記録を更新した」、論文の責任著者であり、北京大学電子学院副院長の(おう・こうぐん)氏はこう話し、次のように説明した。このシステムは光ファイバー通信と無線通信のデュアルモード伝送をサポートし、耐干渉能力を大幅に向上させている。研究チームはさらに、6Gにおける大規模ユーザー・アクセスシナリオをシミュレートし、86チャンネルによる多重リアルタイム8K映像アクセスの実証を行った。伝送帯域幅は現在の5G標準と比較して10倍以上向上した。

研究開発チームのメンバー。(2月12日撮影、北京=新華社配信)
「ネイチャー」の査読者は、本研究が「光学通信とテラヘルツ通信システムの融合における進展に重要な貢献をした」と評価している。
王氏は、新システムは6G基地局や無線データセンターなどの場面で大きな応用可能性を有しており、次世代の超広帯域高速光ファイバー無線一体化融合通信のための研究基盤を築く見込みがあると述べた。(記者/魏夢佳)