11日、リビーニョで、スノーボード男子ハーフパイプ予選に臨む平野歩夢。(リビーニョ=新華社記者/鄔恵我)
【新華社ミラノ2月15日】アルプスの山裾を流れるように滑り降りる日本のスノーボード選手、平野歩夢の姿を見る限り、抱えている痛みがどれほどのものか想像することはできない。
北京冬季五輪の男子ハーフパイプで金メダルに輝いた平野は、出場が危ぶまれるほどの負傷を抱えてミラノ・コルティナ大会に臨んでいた。膝の重度の打撲に加え、骨盤など複数箇所を骨折していたが、予選のスタート台に立ち、85・50点の7位で決勝進出を果たした。
11日、リビーニョで、スノーボード男子ハーフパイプ予選に臨む平野歩夢。(リビーニョ=新華社記者/鄔恵我)
「試合前に理想の状態には持っていけなかった」と振り返りつつ、「でも、やり遂げられて本当に良かった」と心境を語った。そして「頭の中を空っぽにしなければならなかった」と続け「けがのことを考えるのも良くないし、オリンピックという先入観を持っても普段の自分とずれができる。けがのことも、お客さんの声援も自分の中からかき消して滑った」と語った。
ミラノ冬季五輪の競技会場の一つ、リビーニョ。(資料写真、リビーニョ=新華社記者/李京)
平野が掲げた唯一の目標は、12位以内に入り、リビーニョ・スノーパークで行われる決勝への切符を手にすること。予選でやれることは全てやり切った。チームメートの戸塚優斗、山田琉聖、平野流佳もそろって決勝に進んだ。
今大会、日本代表はビッグエアでも目覚ましい活躍を見せた。現地時間7日には木村葵来と木俣椋真が安定した演技で男子の金・銀メダルを獲得。日本勢として同種目で史上初めての金メダルとなった。チームの総合力も際立っており、予選に出場した4人全員が決勝に進出した。予選上位の荻原大翔と長谷川帝勝は決勝で得点を伸ばせなかったが、残る2人は落ち着いた滑りを見せた。
9日、スノーボード女子ビッグエア決勝に出場した村瀬心椛。(リビーニョ=新華社記者/鄔恵我)
9日の女子ビッグエアでは、北京冬季五輪銅メダリストの村瀬心椛が179・00点で優勝した。
村瀬は「北京では3本目が決められず悔しかった。同じ思いはしたくなかった」と振り返り、「金メダルを取っても、ゴールではない。これからも努力を続けたい」と語った。男子の活躍にも刺激を受けたという。
木村葵来は、日本がここ数年整備を続けてきたトレーニング環境や指導体制の向上が成功の要因であるとの考えを示した。(記者/何磊静、王君宝、劉暘)
7日、スノーボード男子ビッグエア決勝後に喜びを爆発させる木村葵来。(リビーニョ=新華社記者/張宏祥)