北京市、地域拠点で高齢者支援拡充 AI・ロボット導入も

北京市、地域拠点で高齢者支援拡充 AI・ロボット導入も

xhnews | 2026-02-11 23:30:00

北京市豊台区北宮鎮の高齢者介護サービスセンターで、高齢者にパフォーマンスを披露し、「福」の字を手渡すボランティア。(2025年10月24日撮影、北京=新華社記者/夏子麟)

 【新華社北京2月11日】人口の高齢化が進む中国北京市で、地域拠点型の介護サービスと先進技術を組み合わせた新たな高齢者支援モデルの構築が進んでいる。入浴や医療支援といった生活サービスの提供から、外骨格ロボットや人工知能(AI)の活用まで、行政と企業、地域が一体となった取り組みが広がっている。

 北京市東城区の和平里街道にある高齢者介護サービスセンターでは、高齢者向けの健康講座を開いている。この日、心疾患や脳血管疾患についての講義を受けたという60代の耿可青(こう・かせい)さんは「予防知識を学べただけでなく、『健康パック』も受け取れ、心が温かくなった」と話す。袋の中には転倒防止用ライトや携帯用つえ、紛失防止キーホルダーが入っている。

北京市豊台区北宮鎮の高齢者介護サービスセンターで、高齢者に盆栽作りを手ほどきするボランティア。(2025年10月24日撮影、北京=新華社記者/夏子麟)

 市内では現在、街道(郷鎮)単位で120カ所の地域型高齢者介護サービスセンターを整備している。360の社区(コミュニティー)拠点、900を超える専門事業者と連携し、入浴や医療、食事などの支援を提供する「デリバリー型」サービス網を構築している。2025年9月末時点で、市内の高齢者の4割に当たる207万人をカバー。健康相談や生活支援に加え、スマートフォン講座や訪問型のフットケアなども実施している。

 また北京市は、住宅のバリアフリー改修の基準づくりにも取り組む。滑りにくい床材やスマート手すりなどを標準化したモデルルームを市内の7区に設置し、高齢者の住環境整備を後押ししている。

北京市豊台区北宮鎮の高齢者介護サービスセンターで、高齢者の血圧を測定する医療スタッフ。(2025年10月24日撮影、北京=新華社記者/夏子麟)

 さらに第5世代移動通信システム(5G)やAI、ビッグデータ、モノのインターネット(IoT)などの先端技術を活用した「シルバー産業」の育成にも力を入れる。外骨格ロボットが高齢者の歩行を支援し、対話型のAI介護ロボットが独居高齢者の孤独感を和らげる。関連技術はすでに現場で活用されている。

 朝陽区では、健康ビッグデータやAI診療、リハビリ機器などを中心としたスマート介護関連企業の集積を進めている。28年までに関連企業120社超、年間生産額100億元(1元=約22円)規模の産業拠点の形成を目指す。

北京市豊台区の盛徳東興小区(居住区)で、高齢者に卓上アート作品の作り方を教えるボランティア。(2025年10月24日撮影、北京=新華社記者/夏子麟)

 高齢者介護サービスの発展には、中国政府による財政支援も欠かせない。財政部の統計によると、19~24年の高齢者介護・福祉関連支出は5600億元を超え、年平均11%の伸びを示した。これらの資金が、北京を含む各地の高齢者サービスを支えている。

 中国老年学・老年医学学会老年教育分会の張勁松(ちょう・けいしょう)総幹事は「資金と人材、技術が結びつけば、老後は単なる社会的な課題ではなく、誰もが安心して迎えられる人生の素晴らしいステージになる」と指摘する。(記者/魏夢佳、夏子麟)

北京市豊台区で高齢者の自宅を訪問し、散髪サービスを行うボランティア。(2025年10月24日撮影、北京=新華社記者/夏子麟)

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