北京で見つかった両生類足跡化石の標本。(2025年5月31日撮影、北京=新華社配信)
【新華社北京2月6日】中国の科学者が主導する研究チームが、北京市門頭溝区にある中期ジュラ紀の地層から両生類の足跡化石を発見した。ジュラ紀の両生類の痕跡化石が見つかったのは、中国だけでなくアジア全域でも初となる。研究成果は1月30日、国際学術誌「ICHNOS」電子版に掲載された。
恐竜研究を専門とする中国地質大学(北京)地球科学・資源学院の邢立達(けい・りつたつ)副教授によると、北京地域でこれまでに見つかったジュラ紀の脊椎動物の足跡記録は恐竜とカメ類が中心で、両生類の記録はこれまで報告されていなかったという。
両生類足跡化石標本の3Dイメージ。(2025年7月30日撮影、北京=新華社配信)
今回発見されたのは、同じ岩板上に保存された二つの足跡で、門頭溝区竜泉鎮の道路脇の斜面で見つかった。初期調査の結果、同一の動物が歩行の際に連続して残した前足と後足の足跡である可能性が高いと判断された。うち一つは保存状態が良好で、小型動物の左前足の足跡と判断された。はっきりとした4本の指が扇形に広がり、手のひらの跡は長さ1・5センチ、幅1・3センチ。指の跡は細長く、先端が尖っている。
詳細な分析の結果、研究チームは、この足跡を残した生物がイモリ亜目に属する可能性が最も高いと結論づけた。イモリ亜目は、現生の有尾類の中で最も多様な種を含むグループで、一般に知られるイモリやメキシコサンショウウオ(ウーパールーパー)も含まれるという。
両生類足跡化石が発見された、北京市門頭溝区竜泉鎮の九竜路付近の斜面。(2025年6月2日撮影、北京=新華社配信)
今回の発見は、北京の中期ジュラ紀地層である窑坡組(ようはそ)が形成された約1億6千万年前、この一帯の湖や沼の環境に、すでに陸上活動に適応した小型の両生類が生息していたことを示している。これらは、当時繁茂していたシダ類、イチョウ類、ソテツ類などの植物とともに、複雑な生態系を構成していたと考えられる。
邢氏は足跡化石について「中期ジュラ紀における華北地域の古地理環境や古生態系、生物多様性を理解する上で重要な証拠となる」と述べた。(記者/魏夢佳)