中国、「嫦娥6号」試料から天然の単層CNTと黒鉛質炭素を発見

中国、「嫦娥6号」試料から天然の単層CNTと黒鉛質炭素を発見

xhnews | 2026-01-21 19:44:15

広東省珠海市で開催された第15回中国国際航空宇宙博覧会(中国航空ショー)で、「嫦娥6号」が月の裏側から持ち帰った試料を見学する来場者。(資料写真、北京=新華社記者/洪沢華)

 【新華社北京1月21日】中国国家航天局は20日、吉林大学の研究チームが月探査機「嫦娥6号」が月の裏側から持ち帰った土壌試料を体系的に分析した結果、自然形成された単層カーボンナノチューブ(CNT)と黒鉛質炭素を世界で初めて発見、確認したと明らかにした。この成果は、月面における「高エネルギー物理・化学プロセス」の精密さを示し、月の裏側で地質活動がより活発であることを裏付け、月の進化史研究に重要なデータを提供する。

 複数の顕微鏡法と分光法を総合的に用い、嫦娥6号が採取した試料を解析した。黒鉛質炭素を初めて明確に同定し、形成・進化過程を追跡したほか、人為的な介入を伴わず自然形成された単層CNTの存在を世界で初めて実証した。

 CNTの形成は、月の歴史における微小隕石の衝突、火山活動、太陽風の照射など、複数の要因が相互に影響して引き起こされる鉄触媒反応と密接に関係している可能性があるといい、極限環境下で重要物質を合成する自然界の能力を示している。

 研究チームは、嫦娥6号が採取した月裏側の試料と、嫦娥5号が採取した月表側の試料を比較研究し、嫦娥6号試料の炭素構造に顕著な欠陥が見られることも確認した。月の裏側がより強い微小隕石衝突を受けてきたことと関係している可能性がある。この発見は、月の表側と裏側の物質組成や進化過程に存在する新たな非対称性も明らかにした。

 吉林大学の研究チームは、嫦娥5号の月試料で少層グラフェンを確認した実績に続き、重要な発見を成し遂げた。研究成果は学術誌「Nano Letters(ナノ・レターズ)」に掲載された。

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