2026ハルビン国際氷雪経済博覧会の氷雪装備展示エリアに設けられた企業のブース。(1月6日撮影、ハルビン=新華社配信/張春雷)
【新華社ハルビン1月21日】中国ではウインタースポーツ人口の増加が、業界に新たなチャンスを生み出している。黒竜江省ハルビン市でこのほど開催された「ハルビン国際氷雪経済博覧会」には、20余りの国と地域から有名企業約300社が出展した。業界関係者は、中国が掲げる「ウインタースポーツ人口3億人」目標の効果が、需要側の観光消費だけでなく、供給側のメーカーなどにも波及しつつあると指摘する。
2023~24年の氷雪シーズンに各種ウインタースポーツに参加した人の数は2億6400万人に達し、氷雪レジャー観光客数は延べ3億8500万人を超え、中国のウインタースポーツはすでに一般の人々から幅広い支持を得ている。一方、高級な用具や造雪設備の大半は、長い間輸入に依存してきた。
2026ハルビン国際氷雪経済博覧会で展示されたスキーゴーグル。(1月6日撮影、ハルビン=新華社記者/王松)
こうした状況が現在、変わりつつある。博覧会では「氷雪経済全産業チェーンマップ」が初めて作成され、氷雪装備の製造や技術研究開発から、氷雪観光、大会の運営、文化クリエーティブ派生商品、消費サービスに至るまで、全産業チェーンの状況が直観的に示された。ハルビン市商務局の甄長瑜(しん・ちょうゆ)局長は今回の博覧会について、一連の展示や経済貿易活動を行い交流の場を構築することで、氷雪経済への投資協力を促進したと述べた。
今回の博覧会は、全国各地から氷雪産業のチェーン全体を網羅する装備が集まり、より多くの国産ブランドの台頭を目の当たりにする場にもなった。黒竜江省ハルビン市のロープウエー・スキーリフト製造企業、ハルビン鴻基索道工程などはスピードスケートリンクや索道などの施設を、同省チチハル市のスキー用具メーカー、チチハル黒竜国際氷雪装備などはスキー板やスケート靴といった個人用装備を出展した。中国建機大手、徐州工程機械集団などは砕氷機や除雪機のような「強力機器」を、黒竜江雲楓汽車や深圳聯合飛機科技(聯合飛機集団)などはメタノール車や無人ヘリコプターなどをそれぞれ出展、江蘇省常熟市のアパレルメーカー、波司登羽絨服装(ボストン)などの有名ブランドは高品質なダウンジャケットなどの衣類を展示した。
2026ハルビン国際氷雪経済博覧会でプロモーション映像を見る来場者。(1月6日撮影、ハルビン=新華社記者/王松)
中国の大手投資銀行、中国国際金融(CICC)の張一鳴(ちょう・いちめい)董事総経理は「中国の氷雪技術はすでに海外への逆輸出を始めている」と指摘。ハルビン馬迭爾文化旅游投資集団やハルビン海瑞氷雪彫塑工程などの企業が、氷雪景観の建設や移動式製氷技術をカザフスタンやサウジアラビアなどの国へ輸出し、国境を越えた産業チェーンの連携を形成していると紹介した。
中国の巨大市場の潜在力と進化を続けるイノベーション環境は、世界の氷雪大手企業を「中国に製品を売る」段階から「中国で研究開発・生産する」段階へとシフトさせている。スキー用品ブランド探鋭(TERROR)は博覧会に、国内で研究開発したフルカーボンシリーズのスキー板やスキー靴を展示した。
2026ハルビン国際氷雪経済博覧会で、来場者にスマートカーボンファイバー製スノーボード板の性能を紹介する出展者(左)。(1月6日撮影、ハルビン=新華社記者/王松)
北京冬季五輪(2022年)とハルビン冬季アジア大会(25年)の成功を経て、中国の氷雪装備製造業は歴史的な好機を迎えており、「冷たい資源」が「熱い産業」へと加速的に変化している。中国文化・観光部の直属機関、中国観光研究院の韓元軍(かん・げんぐん)研究員は、絶えず整備される現代氷雪産業体系により、中国は「ウインタースポーツ人口3億人」の目標を達成しただけでなく、世界の氷雪産業のイノベーションセンターと協力のハブになりつつあり、将来的には世界の氷雪勢力図の中で一席を占めることになると述べた。(記者/楊思琪、趙国鈺、何山)