大渡崗郷の茶園で、地元産プーアル茶の茶餅(円盤状に圧縮したお茶の葉)をPRする魏春さん。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
【新華社昆明1月14日】中国雲南省西双版納(シーサンパンナ)ダイ族自治州景洪市の大渡崗(だいとこう)郷に、古い茶工場を改装した観光施設がある。村の住人が茶飲料を作り、窓の外に広がる広大な茶園では観光に訪れた若者たちが記念撮影を楽しんでいる。古さと新しさが交差するこの光景は、都会勤めを辞めて帰郷した魏春(ぎ・しゅん)さんの努力なしには語れない。
彼女は「95後」と呼ばれる1995~99年生まれの世代で、大都市のホテルに勤めていたが、2024年6月に大渡崗郷の集団経済企業(郷や村が共同で所有する会社)、大渡崗象好農文旅産業発展の最高経営責任者(CEO)に採用され、中国の新職業の一つ「農村集体経済経理人」(農村集団経済マネジャー)となった。
家族の写真を見返す魏春さん。魏さんの父は大渡崗郷の建設に携わった一人で、魏さんは他界した父の理念を受け継ぐため、都会での仕事を辞めて帰郷した。(2025年12月22日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
この新職業は人々の間で「郷村CEO」と呼ばれる。魏さんによると、郷村CEOの役割は、郷内の資源を統合し、集団資産を有効活用するとともに、マーケティングや管理などの経験を生かして村の集団経済を発展させることにある。魏さんは現地の茶産業を基盤に、茶文化観光・体験を中心とした郷村ブランド構築の道を確立した。
魏さんの取り組みにより、郷内の遊休工場や空き地はカフェや探究型学習スペース、キャンプ場へ改装された。魏さんは体験プログラムを企画し、ソーシャルメディアや自身の人脈を活用して観光客や探究型学習団体、ビジネス活動を誘致。コーヒーのいれ方や茶芸(中国茶の作法)、アグリツーリズム経営などの技能研修も無料で実施し、サービスの質を向上させるとともに雇用の受け皿も広げた。
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、探求型学習に参加した子どもたちに茶葉の製造工程を紹介する魏春さん(左端)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
山の茶畑の美しい風景、郷土の人と文化、近代的なデザインとサービスが結びついたことで、茶葉や農産品の販路が広がり、観光写真やアグリツーリズム、民泊などの業態も徐々に盛んになった。
魏さんは25年、100人を超える村の住民の技能習得を後押しし、村外で経験を積んだ9人に地元での起業を促した。その結果、郷内の六つの村委員会の集団経済収入はいずれも10万元(1元=約22円)を超えた。
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、探求型学習に参加した子どもたちに野生アジアゾウの「北上南帰」(2020~21年に起きたゾウの群れの長距離移動)について紹介する魏春さん(右端)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)
同年には、中国人力資源・社会保障部が発表した17の新職業に「農村集団経済マネジャー」も名を連ねた。村に戻る若者、また観光に訪れる若者は増え続けている。魏さんは、若者たちの関わりが農家の増収を後押しし、「宝のような農村」をより多くの人に知ってもらう契機になると信じている。
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、探求型学習に参加した子どもたちに茶について説明する魏春さん(右端)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)
大渡崗郷の景色。(2025年12月20日、ドローンから、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷で、探求型学習に参加した子どもたちに地元の茶産業について説明する魏春さん(右から2人目)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、従業員に茶飲料の作り方を教える魏春さん(右)。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷の農産物市場で、新規オープンするキャンプ場で使う物資を購入する魏春さん(右)。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」の飲食エリア。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、自身が考案した茶飲料を紹介する魏春さん。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、探求型学習に参加した子どもたちに大渡岡郷のマークを紹介する魏春さん。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で売られている地元農産物。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷の茶園で、子どもたちの探求型学習に付き添う魏春さん(右端)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷大干壩村で、キャンプ場の従業員研修をする魏春さん(左)。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、探求型学習に参加した子どもたちと茶を味わう魏春さん(手前左)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷共産党委員会の王旭君(おう・きょくん)書記と、ライブ配信で美しい景色や特産品をPRする魏春さん(右)。(2025年12月22日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷大干壩村で、キャンプ場写真スポットの安全性を確認する魏春さん。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)
帰郷して写真館を開設した唐沢潤(とう・たくじゅん)さんと話す魏春さん(左)。(2025年12月22日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷に新規オープンしたキャンプ場で、観光客のバーベキューの準備する魏春さん(左)。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷の農家を訪ね、アグリツーリズムの経営状況を尋ねる魏春さん(右)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷の茶園で、母親と自撮りする魏春さん(右)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、探求型学習に参加した子どもと一緒に農村支援ライブ配信の体験シミュレーションをする魏春さん(左)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、探求型学習に参加した子どもたちにプーアル茶の茶餅の作り方を説明する魏春さん(左端)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、イベントの企画案を練る魏春さん。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷にある起業家・クリエーター支援施設「茶創客街区」で、地元企業の責任者と農村支援工房の入居について話し合う魏春さん(左)。(2025年12月22日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷の茶園で、母親と沈む夕日を眺める魏春さん(右)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」で、探求型学習に参加した子どもたちの茶餅作りを手伝う魏春さん(右)。(2025年12月21日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷の観光施設「熱土工作室」で、従業員と話す魏春さん(中央右)。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/胡超)
大渡崗郷大干壩村で、キャンプ場の民泊施設の内装を点検する魏春さん。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)
大渡崗郷の観光施設「熱土工房」でくつろぐ観光客。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷のフユザクラと茶園。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/陳朔)
大渡崗郷大干壩村で、キャンプ場の従業員研修をする魏春さん(左)。(2025年12月20日撮影、景洪=新華社記者/杜瀟逸)