江蘇省南通市崇川区にある、中央8項目規定の精神を主題とする清廉政治の展示館を見学する共産党の党員と幹部。(6月5日撮影、南通=新華社配信/許叢軍)
【新華社北京12月30日】中国の新華社は29日、2025年の国内十大ニュースを発表した。十大ニュースは次の通り(時系列順)。
1、中国共産党全体で中央8項目規定の精神の徹底した学習・教育を着実に実行 行動規範徹底の恒常化と長期的な効果確保を推進
中国共産党は2025年の全国両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議全国委員会会議)後、党全体で中央8項目規定の精神についての学習・教育を深く、粘り強く、着実に実行した。これは習近平(しゅう・きんぺい)総書記が自ら計画した、今年の党建設活動の重点任務となる。学習、調査、是正の一体的推進、「四つの悪風」(形式主義・官僚主義・享楽主義・ぜいたく浪費の風潮)について際立った問題の解決に真正面から取り組み、行動規範を徹底する上で制度的欠陥を補い、制度執行力を強化するなど、著しい成果を上げた。
サウジアラビアの首都リヤドで中国のアニメ映画「ナタ 魔童の大暴れ」(ナタ2)の宣伝パネルを背景に自撮りする来場者。(6月25日撮影、リヤド=新華社記者/王海洲)
2、中国映画が世界歴代アニメ映画興収1位 中国文化の発信力・影響力が着実に向上
3月14日、中国のアニメ映画「ナタ 魔童の大暴れ」(ナタ2)の全世界での興行収入が150億元(1元=約22円)を突破、世界歴代アニメ映画の興行収入ランキングでトップに立った。中国映画における歴史的な躍進を成し遂げた。中国文化の国際的な発信力と影響力は着実に高まっている。
北京航天飛行制御センターのモニターに映し出された、船外活動をしている神舟21号の張陸(ちょう・りく、左)、武飛(ぶ・ひ)両宇宙飛行士。(12月9日撮影、北京=新華社記者/劉芸)
3、主要科学技術プロジェクトに新たな進展 高水準な科学技術の自立自強への前進を加速
4月以降、中国の宇宙船「神舟20号」「神舟21号」「神舟22号」が相次いで打ち上げられた。5月には惑星探査機「天問2号」が中国初の小惑星探査とサンプルリターンミッションを開始した。10月には海南省文昌市で長征シリーズ運搬ロケットが通算600回目の打ち上げに成功した。「DeepSeek(ディープシーク)」を代表とする国産大規模言語モデルは人工知能(AI)技術の広範な応用を促進し、有人潜水艇「奮闘者号」は海面が密集した海氷に覆われた北極の海域で、有人深海潜水作業を連続的に行い新記録を樹立した。中国初の電磁式カタパルト搭載空母「福建」の就役など、一連の科学技術の新たな躍進により、中国は高度な科学技術の自立自強への歩みを加速させた。
左:西蔵自治区ラサ市のポタラ宮広場を通過するフロート(山車)の上から手を振り自治区成立60周年を熱烈に祝う出演者。(8月21日撮影、ラサ=新華社記者/丁增尼達) 右:新疆ウイグル自治区成立70周年を歌と踊りで祝う人々。(9月23日撮影、ウルムチ=新華社記者/畢暁洋)
4、習近平氏、中央の代表団を伴い西蔵、新疆両自治区の成立祝賀行事に出席 中華民族共同体の建設推進を主導
習近平中国共産党中央委員会総書記・国家主席・中央軍事委員会主席は8月20、21両日、中央の代表団を伴い西蔵自治区で行われた自治区成立60周年の祝賀行事に出席した。9月23~25日には新疆ウイグル自治区での自治区成立70周年の祝賀行事に出席した。
各国・国際機関代表団の団長夫妻と記念撮影する習近平国家主席と彭麗媛(ほう・れいえん)夫人。習主席は10月13日午前、北京の国家会議センターで世界女性サミットの開会式に出席し、基調演説を行った。(10月13日撮影、北京=新華社記者/黄敬文)
5、首脳外交が中国の特色ある大国外交の新局面開く 四大グローバルイニシアチブが世界に安定性と前向きな力もたらす
習近平国家主席は2025年上海協力機構(SCO)サミットでグローバルガバナンスイニシアチブを提唱した。グローバル発展イニシアチブ、グローバル安全保障イニシアチブ、グローバル文明イニシアチブに続く、人類運命共同体の構築を推進するために中国が新たに打ち出した重要なグローバルイニシアチブとなる。
部隊を観閲する習近平中国共産党中央委員会総書記・国家主席・中央軍事委員会主席。北京で9月3日、中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年記念大会が盛大に開かれた。(9月3日撮影、北京=新華社記者/李剛)
6、中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年を厳かに記念 民族精神を鼓舞し、奮闘の力を結集
9月3日、北京の天安門広場で中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年記念大会が厳かに行われた。習近平中国共産党中央委員会総書記・国家主席・中央軍事委員会主席は重要演説を行い、部隊を観閲した。61人の外国の国家元首、政府首脳および関係国の高官、国際機関の代表、元政府要人などが出席した。
北京で10月20~23日に開かれた中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)。中央政治局が主宰した。(北京=新華社記者/李響)
7、中国共産党第20期4中全会開催 今後5年間の発展の青写真描く
中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が10月20~23日、北京で開かれた。会議は「国民経済・社会発展第15次5カ年規画(2026~30年)の策定に関する中共中央の提案」を審議し、採択した。習近平総書記は提案の起草について説明した。「提案」は第15次5カ年規画期間における党と国家の事業発展の歴史的位置づけを正確に把握し、中国の発展環境が直面する深刻かつ複雑な変化について深く分析して、今後5年間の発展に対するトップダウン設計と戦略構想を打ち出した。
中国人民抗日戦争紀念館で「不屈の宝島 祖国に忠誠を誓うー台湾同胞抗日史実展」を見学する来場者。(10月25日撮影、北京=新華社記者/張晨霖)
8、「台湾光復記念日」制定 祖国の完全な統一実現に向けて共に奮闘するよう両岸(大陸と台湾)の同胞を激励
10月24日、全国人民代表大会(全人代)常務委員会は、翌25日を台湾が日本の植民統治から解放され、祖国に復帰したことを記念する「台湾光復記念日」として法的に定めることを決定した。中国各民族人民が「一つの中国」原則を堅持し、国家主権と領土の一体性を守るという確固たる立場を示した。25日、北京で台湾光復80周年記念大会が開かれた。
第15回全国運動会の開会式でそろって入場行進する広東省、香港特別行政区、マカオ特別行政区の選手団。(11月9日撮影、広州=新華社記者/頼向東)
9、広東省と香港・マカオで第15回全国運動会共同開催 「一国二制度」のスポーツ分野における革新的な実践
第15回全国運動会が11月9~21日、中国広東省と香港・マカオ両特別行政区の3地域で共同開催された。「一国二制度」をスポーツ分野で革新的に実践し、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)の質の高い発展を新たな段階へと押し上げた。
石油化学原材料・補助材料を積み、中国国家開発投資集団洋浦石油貯蔵ふ頭の30万トン級原油バースに接岸するタンカー。海南自由貿易港は12月18日、「封関」運営を正式に開始した。(12月18日、ドローンから、海口=新華社記者/郭程)
10、海南自由貿易港が全島「封関」開始 改革開放をさらに全面的に深化させ、中国経済の圧力下での前進と質向上を推進
海南自由貿易港は12月18日、海南島全域を独立した税関管理区域とする「封関」運営を正式に開始した。中国が揺るぐことなく高水準の対外開放を拡大し、開放型世界経済の構築を推進する象徴的な措置となる。中国はこの一年、改革開放の全面的深化に向け新たな一歩を踏み出し、経済が強い圧力に耐えて前進し、新たでより良い方向へ発展するよう推し進めた。中国の年間国内総生産(GDP)は約140兆元に達する見通しとなった。