中国内モンゴルで貨物列車を仮想連結 一体制御で3万5千トン級運行

中国内モンゴルで貨物列車を仮想連結 一体制御で3万5千トン級運行

新華社 | 2025-12-16 14:34:45

8日、包頭の万水泉南駅の南ヤードで試験運行する重量貨物列車群。(フフホト=新華社配信/宋高傑)

 【新華社フフホト12月16日】中国内モンゴル自治区包頭と陝西省神木を結ぶ包神鉄路でこのほど、重量貨物の輸送を担う複数の貨物列車を物理的に連結せず一体的に制御して運行する試験が行われ、総積載量3万5千トン規模の列車群の走行に成功した。

 試験では、5千トン級の重量貨物列車7本が内モンゴル区間の複数の駅で仮想的に「連結」され、列車間隔を詰めた協調運行を実施した。包頭にある終点の万水泉南駅では自動的に「分離」し、それぞれ構内の南ヤードに入線した。

8日、包神鉄路で試験運行する重量貨物列車群。(ドローンから、フフホト=新華社配信)

 包神鉄路の親会社である国家能源集団のエンジニア、宋宗瑩(そう・そうえい)氏は今回の試験成功について「鉄道輸送の既存の技術体系を再構築する」と指摘。世界の重量貨物鉄道が直面する輸送量急増などの課題に対し、中国として包括的な最新のソリューションを提供するものになるとの認識を示した。

 また、包神鉄路の劉朝暉(りゅう・ちょうき)総経理は、重量貨物列車群の制御システムについて、鉄道技術分野における中国の重要な独創的イノベーションだと説明。高密度な列車運行条件下での鉄道信号系統の協調制御能力を実証するとともに、重量貨物鉄道の輸送効率向上という難題を根本から解決したと述べた。

8日、包神鉄路で試験運行する重量貨物列車群。(ドローンから、フフホト=新華社配信)

 この技術は今後、高速鉄道や都市鉄道、在来線にも応用され、中国の鉄道産業を支えるコア技術になるとともに、世界の重量貨物鉄道における、より効率的で安全、スマートな列車制御の実現に貢献することが期待される。(記者/哈麗娜)

8日、包頭の万水泉南駅の南ヤードで試験運行する重量貨物列車グループ。(フフホト=新華社配信/宋高傑)

8日、包頭の万水泉南駅の南ヤードで試験運行する重量貨物列車群。(フフホト=新華社配信/宋高傑)

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