ハイアールCEO、SNSで消費者と直結 「顔の見える経営」推進

ハイアールCEO、SNSで消費者と直結 「顔の見える経営」推進

新華社 | 2025-12-04 18:46:15

4日、2025企業家ボアオフォーラムのメインフォーラムであいさつする周雲傑氏。(瓊海=新華社配信)

 【新華社瓊海12月4日】中国家電大手、海爾集団(ハイアール)の周雲傑(しゅう・うんけつ)董事局主席兼最高経営責任者(CEO)はこのほど、海南省で開かれた「2025企業家ボアオフォーラム」期間中にインタビューに応じ、同社が国際展開で培ってきた経験や、交流サイト(SNS)を通じたユーザーとの距離の縮め方について語った。

 周氏は、企業が海外に進出する際には「製品をそのまま持ち込むだけでは成功しない」と指摘。品質管理や経営制度を国際基準に整えるだけでなく、長期的な視点に立った現地文化との「融合」が欠かせないと強調した。「30年以上取り組んできた海外展開は、標準化された一つのハイアールを押しつけるものではなく、各地の文化に合わせてブランドをつくり直す営みだった」という。

 周氏は中国のネット上で「話の分かるトップ」と呼ばれ、ユーザーから寄せられる要望に即応する姿勢で知られる。公式SNSに「下着や靴下、靴までまとめて洗える洗濯機を作ってほしい」との声が寄せられると、周氏はすぐに開発を指示。今年4月、家電ブランド「Leader(リーダー)」が3槽式洗濯機を発売すると、若者層を中心に大きな話題となった。

4日、2025企業家ボアオフォーラムのメインフォーラムであいさつする周雲傑氏。(瓊海=新華社配信)

 こうした反応について周氏は、ハイアールが掲げる「オープンイノベーション」理念がユーザーに受け入れられた証しだと説明する。SNSの運営は、ユーザーとより直接つながる窓口であると同時に、企業改革を促し、人工知能(AI)時代に適応した企業像を形づくる役割も担うという。

 経営者が積極的に表に立って発信することで、企業側とユーザーの間にあった情報の壁が薄れ、ブランドとの感情的なつながりが生まれやすくなる。周氏は、こうした「顔の見える経営」を進めるには、企業戦略との緊密な連動や長期的な設計が不可欠だと指摘。誠実さを基盤とし、外部の意見を謙虚に受け入れる姿勢が重要だと強調した。(記者/常博深、陳子薇、湯瑋)

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