日本の首相官邸前、抗議の声再び

日本の首相官邸前、抗議の声再び

新華社 | 2025-11-26 22:14:15

25日、東京の首相官邸前で、抗議集会に参加する人たち。(東京=新華社記者/賈浩成)

 【新華社東京11月26日】25日夕方、雨は上がったが寒風の吹き抜ける東京の首相官邸前に大勢の人が集まった。人々は「戦争反対、平和を守れ」「高市は発言を撤回せよ」「戦争あおる首相はいらない」などと書かれたプラカードを掲げ、拡声器からは抗議の声が途切れることなく響き渡った。

 高市早苗首相は7日の国会答弁で「台湾有事」は日本が集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」になり得ると述べた。発言を受けて日本国内では批判の声が高まり、政治家や専門家、学者、市民団体、さらには複数の野党議員も声を上げ、高市氏の発言は戦後の日本が長年維持してきた基本的立場に背き、地域の緊張を激化させたと指摘した。

 首相官邸前での抗議は21日夜にもあり、市民数百人が集会を開いて高市氏の発言に抗議し、撤回と説明、謝罪を求めた。

25日、東京の首相官邸前で、抗議集会に参加する人たち。(東京=新華社記者/賈浩成)

 25日の抗議行動は数十の市民団体が共同で発起した。現場で取材に応じた「村山談話を継承し発展させる会」の藤田高景理事長は、今回の集会は最も明確な反対の声を上げるためのものだとし、高市氏は誤った発言を撤回し、国民に謝罪しなければならず、紛争につながりかねない緊張をこれ以上あおってはならないと強調した。

 「われわれは正義を貫く」。藤田氏は「高市は間違っている。戦後の首相が絶対に言ってはいけないことを言ってしまった。責任は大きい。総理大臣の資格はない。発言を撤回できないのなら辞任すべきだ」と述べた。

 集会に参加した女性は、高市氏の発言で日中関係が悪化したと指摘。「観光業界は大変な目にあっている。社会の雰囲気も明らかに緊張を増した」と話した。別の女性参加者は「戦争は人の人生を徹底的に破壊し、次世代やその次の世代にまで影響を及ぼす。高市さんがなぜあのようなこと言ったのか理解できない。どんな教育を受けたらあんな考えになるのか」と語った。

25日、東京の首相官邸前で、抗議集会に参加する人たち。(東京=新華社記者/賈浩成)

25日、東京の首相官邸前で、抗議集会に参加する人たち。(東京=新華社記者/賈浩成)

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