日本の識者、高市氏の台湾巡る言動「戦争への逆行」と批判

日本の識者、高市氏の台湾巡る言動「戦争への逆行」と批判

新華社 | 2025-11-26 14:27:45

21日、東京の首相官邸前でプラカードを掲げる抗議集会の参加者。(東京=新華社記者/賈浩成)

 【新華社北京11月26日】高市早苗首相の台湾発言を巡り、日本の識者の一部から懸念の声が上がっている。平和運動家の山橋宏和さんは新華社の取材に「高市首相の発言は戦争への逆行であり、断じて容認できない」と批判の口調を強めた。

 山橋さんは、台湾有事が存立危機事態に当たる可能性があるとした高市氏の発言に「中国への軍事介入を示唆するに等しく、侵略宣言と受け止められかねない」と指摘。日中交流に携わる者の間で批判的な声が多い中、一般の人々が発言の重大性を必ずしも認識していないことについては「日本人の多くは高市氏の発言がどれほど危険な意味を持つのか気付いていない」と述べた。

 高市発言が1972年の「中日共同声明」に反しているとの指摘に対しても「声明は台湾を中国の不可分の一部と明記している。台湾統一は中国の内政問題であり、軍事介入の示唆は約束に反する」と強調。中国の「反分裂国家法」が平和統一を最優先としている点も「日本では十分に紹介されていない」と批判した。

 高市氏の発言は「偶発的ではなく、本質的な思想に基づく」との見方も示し、第2次世界大戦後も日本に侵略戦争を正当化する勢力が存在してきたことには「日本の右翼は国際情勢を見誤っている」と述べ、国際社会に悪影響を及ぼす可能性を指摘した。

 中日両国間の交流に影響が生じていることについては、自身の周囲に大きな変化はないとしつつも、中国関連の行事の中止や渡航自粛の動きがあることには「理解できる」と述べた。

 山橋氏は「中国側が発言撤回を求めるのは当然」「同じ日本人として申し訳ない」として、高市氏に発言撤回を求めていくことが必要との考えを示した。(記者/彭純、胡暁格、呉寒氷)

本ウェブサイトに関するご意見、ご提案等が

ありましたら xinhuanetjp@news.cn までご

連絡ください。