
【新華社台北11月25日】日本の高市早苗首相による台湾関連の誤った発言を受け、中国台湾地区指導者の頼清徳(らい・せいとく)および民進党当局は懸命に迎合し、その振る舞いは台湾社会から非難を浴びた。台湾島内の世論や各界の人々は、頼清徳と民進党当局が民族的立場を裏切り、日本の右翼勢力と結託し、物事の善悪や民衆の安全を顧みず、台湾をより危険な状況へと追いやろうとするばかりだと激しく糾弾している。
頼清徳および民進党当局の複数の政治家はここ数日、ここぞとばかりに大陸を中傷し、交流サイト(SNS)に日本料理を食べる写真を投稿し、人々に日本旅行を呼びかけ、いわゆる「台日友好」を喧伝している。台湾紙「中国時報」は23日付の社説で、政治家は日本の政治家の軽率な発言に軽々しく同調し、無用に台湾海峡の緊張をあおるべきではないと評した。当局がこのタイミングに福島第一原子力発電所の事故を受け規制していた日本産食品の輸入を解禁したことは、政治的意図が明らかで、被害を受けるのは台湾の人々だと論じた。
台湾労働党、両岸(中国の大陸と台湾)平和発展フォーラム、台湾中華青年発展連合会など島内の数十団体はこのほど共同声明を発表、高市氏による台湾関連の誤った発言に厳正に抗議し、台湾人民は日本の軍国主義の犠牲になることを拒否すると表明した。声明は民進党当局に、日本の軍事的企てに対し黙認、同調、あるいは協力してはならず、日本の軍事介入を拒否する姿勢を明確に示すべきだと強く求めた。また台湾を戦争へ仕向けるいかなる外部勢力にも追従してはならず、「一つの中国」の法理的基礎の上で速やかに両岸対話を再開し、台湾人民の生命の安全を確保する平和の枠組みを構築しなければならないと要求した。
中国国民党の鄭麗文(てい・れいぶん)主席はこのほど、交流サイト(SNS)に投稿し、頼清徳の対応は間違いなく火に油を注ぐものであり、機に乗じた政治的操作に過ぎず、平和の維持には何の助けにもならないと表明した。頼清徳の言動は地域情勢の安定に寄与するどころか、むしろ台湾海峡や地域全体をより危険な状況へと追い込む可能性があると指摘した。
台湾統一連盟党の戚嘉林(せき・かりん)栄誉主席は、日本は台湾を植民地支配していた期間、台湾の人々に対して非道な罪を犯しており、民進党がこのように高市氏の立場を支持することは、台湾の土地と先祖に顔向けできないと強調。日本の軍国主義の復活に断固として反対し、日本が台湾に手を出した歴史が繰り返されることを決して許さないと表明した。