
「新中式」の服飾品を見せる服飾店「見己中式美学」の創業者、張夢婷(ちょう・むてい)さん。(済南=新華社記者/王凱)
【新華社済南11月25日】中国山東省では現在、「新中式(新中国風)」の服飾が新たな消費トレンドを生み出し、産業の変革を引き起こしている。新中式は多くの若者にとって個性を表現するファッション上の選択肢であるだけでなく、一部企業が企業文化を形成するための重要なキャリアでもあり、同省の新たな代名詞になっている。
同省青島市にある服飾店「見己中式美学」の店内には、「雲錦」「宋錦」「蜀錦」などの中国伝統の絹織物と現代的なデザインを組み合わせた精美な服飾品が並ぶ。同店は「90後」(1990年代生まれ)の店主、張夢婷(ちょう・むてい)さんと共同経営者の王笑(おう・しょう)さんが2023年に開店、わずか2年余りで加盟店8店舗までに成長した。張さんは「青島では『新中式』のトレンドがますます顕著になっており、国内外から多くの人が噂を聞いて来店する」と話す。

外国人に好まれる「新中式」の服飾品を見せる服飾店「見己中式美学」の創業者、張夢婷(ちょう・むてい)さん。(済南=新華社記者/王凱)
大学のキャンパスでも「漢服熱」が盛り上がっている。同省菏沢(かたく)市曹県で漢服のネット通販を手がける有愛雲倉漢服基地の担当者、姚馳行(よう・ちこう)さんは「漢服を日常的な着こなしに取り入れる学生が増えている。週末のショッピングや観光スポット巡りの時に着用するだけでなく、漢服を着て卒業写真を撮る学生も多い」と紹介。23年に同県の漢服がインターネット上で人気を博して以来、同県では漢服産業が爆発的に成長し、かつてはユーザーが限られていた漢服が大衆向けのトレンドになりつつあるという。(記者/王凱、叢佳鑫)

漢服工場で製品を検査する、漢服のネット通販を手がける有愛雲倉漢服基地の担当者、姚馳行(よう・ちこう)さん(右)。(済南=新華社配信)

自身で立ち上げた服飾店「見己中式美学」を見て回る張夢婷(ちょう・むてい)さん。(済南=新華社記者/王凱)

曹県にある有愛雲倉漢服基地で展示されている漢服。(済南=新華社配信)

曹県にある漢服工場で縫製作業をするスタッフ。(済南=新華社配信)