中国の研究者、ヒマラヤ東部地震活動に関する謎を解明 

中国の研究者、ヒマラヤ東部地震活動に関する謎を解明 

新華社 | 2025-11-18 14:14:30

ヒマラヤ山脈東部における、インドプレートの低角度沈み込みや主ヒマラヤ断層のスロープ状構造、ほぼ南北方向の水平圧縮地震応力場の分布モデル。(北京=新華社配信)

 【新華社北京11月18日】ヒマラヤ山脈はいかに隆起を続け、その東部地域ではなぜ強い地震が頻発するのか。中国のチームによる最新研究が、ヒマラヤ山脈東端部の地震活動を左右する重要な制御メカニズムを初めて明らかにし、世界の典型的な造山帯における地震リスクと隆起プロセスを理解するための新たな視点をもたらした。

 ヒマラヤ山脈はインドプレートとユーラシアプレートの衝突によって形成された。科学界ではこれまで、中軸部の地震メカニズムについては比較的明確に把握してきたが、地質構造がより複雑な東部地域については限定的な理解にとどまっていた。中国科学院青蔵高原研究所は研究を通じて、インドプレートが低角度で青蔵高原の下に沈み込み、特殊な「スロープ状」の断層構造と相まって、ヒマラヤ山脈東端部の地震活動と地表の隆起を引き起こしていることを初めて明らかにした。研究成果はこのほど、中国の科学誌「国家科学評論(ナショナル・サイエンス・レビュー)」に掲載された。

 研究チームはヒマラヤ山脈東端に地震ステーションを密集して設置することで、精度の高い連続地震波形データを取得した。解析の結果、インドプレートのモホロビチッチ不連続面(地殻とマントルの境界面)がこの地域では高角度で沈み込んでいるのではなく、緩やかな傾斜で北方向のラサテレーン(青蔵高原南部にある地質ブロック)下方へと延びており、独特な低角度沈み込みモデルを形成していることが明らかになった。

 論文の筆頭著者である同研究所の白玲(はく・れい)研究員は「インドの地殻プレートが巨大なブルドーザーのように低角度でヒマラヤ山脈の下に沈み込んでいる」とした上で、「同時に、インドの地殻プレート頂部に位置する主ヒマラヤ断層はスロープ状を呈しており、この二つが相まって、当該地域の構造運動を制御する重要なシステムを構成している」と説明した。

 研究ではさらに、この地域の応力場が、強い南北方向の水平圧縮を主要な特徴としており、地殻エネルギーが持続的に蓄積された上で、地震によって解放されることも明らかになった。この構造モデルはネパール・ヒマラヤ地域と類似する一方、ヒマラヤ山脈西側やビルマ弧地域で見られる深い沈み込みの特徴とは明らかに異なっている。

 今回の発見は、ヒマラヤ山脈東端部の地震活動の特徴を明らかにしただけでなく、ヒマラヤ造山帯全体の地震の破断挙動と隆起メカニズムを理解するための新たな視点をもたらした。

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