高市首相の思想的背景 「毒の苗」が育つ土壌

高市首相の思想的背景 「毒の苗」が育つ土壌

新華社 | 2025-11-16 17:47:15

 【新華社東京11月16日】日本の高市早苗首相は先日、国会答弁で中国台湾地区について露骨な挑発的発言を行い、武力による威嚇や戦争を主張した。中国側が再三にわたり厳しい申し入れを行った後も、高市氏は誤りを認めず、発言の撤回や悪影響の排除を拒否した。台湾に関する「暴言」は一時の失言ではなく、かねてより企図されていた公然たる主張であることを改めて証明している。

 高市氏は首相就任から1カ月足らずで、歴史認識や台湾問題、軍事・安全保障、対外関係などの分野で波風を立てているが、これは決して偶然ではなく、高市氏の立脚する土壌に起因している。毒のある土壌からは、必然的に有毒な苗が生じる。

 第1に、歴史修正主義という毒の土壌。高市氏は政界入り以来、歴史修正主義の「旗手」として名をはせてきた。「村山談話」への疑問視や南京大虐殺の否定、靖国神社参拝といった歪んだ歴史認識の延長線上で、台湾問題の背後にある重く痛ましい中日両国の近代史や、日本が台湾の植民地統治期に犯した数々の罪、外部勢力による台湾問題への介入を許さない14億中国人民の決意には関心を持たない。

 第2に、台湾への植民地支配意識という毒の土壌。高市氏は台湾を何度も訪問し、島内の「台湾独立」勢力と結託し、同勢力が「日本カード」を切るための橋渡し役を務めてきた。首相就任後には超党派議員連盟「日華議員懇談会」の中心メンバーから選んだ「親台派」の側近を自民党の要職や内閣に数多く配置した。案の定、高市氏は「台湾独立」分子に皇室の勲章を受けさせるなど、就任早々台湾問題で頻繁に小細工を弄し、ついには今回のように公然と武力による威嚇をもって島内の「台湾独立」勢力を擁護するに至った。

 第3に、軍国主義の亡霊という毒の土壌。高市氏は首相就任前、「大日本帝国の栄光」の回復を叫ぶ極右勢力と密接な関係にあり、帝国時代という過去の夢に浸る歴史復古主義者らに「最も理想的な首相候補」とみなされていた。高市氏はこの点を十分に心得ており、就任後すぐに「軍事・安全保障カード」を大々的に切り、異例の軍事費増額、武器輸出制限の全面解除、先制攻撃能力の大幅な強化など、一連の急進的な軍拡政策構想を打ち出した。日本メディアは15日、高市氏が自民党に対し「非核三原則」の見直しに関する議論を開始するよう指示し、米国の「核の傘」による抑止力の強化が急務だと主張していると報じた。「軍事大国化の夢」を実現しようとする高市氏は、米国による原子爆弾の被害を受けた唯一の国として行き過ぎた行動に出ている。

 第4に、誤った対中認識という毒の土壌。日本の政界にはここ数年、好ましくない風潮がある。一部の政治家は最も基本的な対中認識さえ欠き、日本の中国侵略の歴史がもたらした痛ましい教訓を忘れ、中日国交正常化以降に日本が示してきた数々の政治的約束を顧みず、中国の発展が日本を含む国際社会にもたらす活力を無視し、事あるごとに「中国脅威論」を唱え、対中「強硬」姿勢を安易な票集めの手段や、支持基盤を固めるための政治的日和見の道具にしている。いち早く「台湾有事は日本有事」を声高に主張した安倍晋三氏と麻生太郎氏、そして安倍氏の後継者を自認する高市氏が好例である。

 日本の為政者は状況を完全に見誤り、自らの能力を過大評価している。過ちをかたくなに認めず、威嚇を続けるなら、中国からの痛撃に直面することになる。

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