中国・浙江省の企業、東南アジア市場開拓に注力

中国・浙江省の企業、東南アジア市場開拓に注力

新華社 | 2025-11-13 09:37:45

インドネシア・ジャカルタの展示会に出展した義烏の販売業者のブース。(8月20日撮影、杭州=新華社配信)

 【新華社杭州11月13日】「世界のスーパーマーケット」と呼ばれる中国浙江省義烏市にとって、東南アジア諸国連合(ASEAN)は主要な貿易パートナーの中で最も伸び率の高い国際市場となりつつある。今年第1~3四半期(1~9月)の義烏からASEANへの輸出は前年同期比47・1%増加し、力強い成長の勢いを見せた。

 義烏の文化用品企業はここ数年、連携して海外展開を進め、東南アジアの展示会に積極的に出展。文化クリエーティブと文具を融合させた新しい製品モデルで急速に市場を開拓している。

義烏グローバルデジタルトレードセンターに店舗を持つ倪文娜さんが販売するアートトイ人形。(10月21日撮影、杭州=新華社記者/紀航)

 義烏で「第6世代市場」と呼ばれる「義烏グローバルデジタルトレードセンター」に店舗を持つ倪文娜(げい・ぶんな)さんは「今は東南アジア市場を積極的に開拓している。海外展開を続けてこそ新天地を切り開くことができる」と話した。最近はアートトイ系のブラインドボックス商品が東南アジアで人気を集めているという。

 「アートトイは生活の幸福感を高めてくれる。東南アジア諸国でも経済の発展とともに需要が増している」。倪さんによると、同社は東南アジアでの売上高が全体の3~4割を占める。

インドネシア・ジャカルタの展示会に出展した義烏の販売業者のブース。(8月20日撮影、杭州=新華社配信)

 義烏で毎年開催されている見本市「中国義烏国際小商品博覧会」は今年5月、海外発の展示会をインドネシア・ジャカルタで開き、義烏から貿易企業110社以上が受注獲得に向けて参加した。また、8月には義烏文化用品業界協会が取りまとめた複数の企業がタイで受注会を開催。タイ各地の卸売業者200人余りと商談した。

 浙江省では多くの企業が、世界経済の統合や国際貿易のデジタル化転換の流れに対応し、インドネシアやタイを拠点に「チェーン式」海外展開や海外倉庫、海外生産拠点など新たな海外進出ルートを積極的に模索し、東南アジア市場の開拓を進めている。2024年の浙江省とインドネシアとの貿易額は1767億元(1元=約22円)、タイとは1230億元をそれぞれ超え、いずれも過去最高を記録した。

 食品メーカー浙江博多控股集団の茶飲料ブランド「酷楽氷城(クール・アイス・シティ)」は、インドネシアに300店舗以上を展開している。同集団の游佳(ゆう・か)海外事業総監は「東南アジアには巨大な市場潜在力がある」と語った。(記者/朱涵、紀航)

集中買い付けのため義烏を訪れたタイのバイヤーたち。(5月24日撮影、杭州=新華社配信)

インドネシア・ジャカルタの展示会に出展した義烏の販売業者のブース。(5月10日撮影、杭州=新華社配信)

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