
触媒反応の研究に従事する研究者。(資料写真、北京=新華社配信)
【新華社北京11月7日】中国科学技術部直属の研究機関、中国科学技術情報研究所が10月30日に発表した「2025年中国科学技術論文統計報告書」によると、世界で注目度の高い論文数に占める中国の論文数の割合が初めて半分を超えて53・2%となり、首位を維持した。高被引用論文の数は世界2位をキープし、米国との差は縮小している。
注目度の高い論文は、過去2年間に発表された論文のうち、直近2カ月に多く引用され、かつ被引用回数が該当する分野の上位0・1%に入る論文を指す。高被引用論文は、各分野の論文のうち、直近10年の被引用回数が世界の上位1%以内の論文を指す。
報告書によると、25年8月時点で中国の注目度の高い論文は2342本となり、前年同時点に比べ4・6%増えた。2位の米国は1511本だった。中国の高被引用論文は7万6271本で、世界の37・4%を占め、1位の米国との差は11本に過ぎなかった。
報告書はまた、中国のハイレベルな国際学術誌論文に対する統計、分析を行った。ハイレベルな国際学術誌論文は、世界の各学科を代表する科学技術誌に掲載された論文を指す。これらの学術誌は、インパクトファクターと総被引用数がいずれも当該学科の上位10%に入り、毎年掲載される学術論文およびレビュー文章が50本を超えるものとなっている。
筆頭著者と筆頭機関の帰属別統計・分析結果によると、中国が24年に発表したハイレベルな国際学術誌論文は15万4900本で、世界全体の39・2%を占めた。被引用数は101万1200回。論文の発表数と被引用数はいずれも世界一となった。
同研究所は1987年から、中国人著者が国内外で発表した論文の統計と分析を行っており、毎年定期的に中国の科学技術論文に関する総合的な分析報告を発表している。