東南アジア産ドリアン、中国山東省で加工 農村振興を後押し

東南アジア産ドリアン、中国山東省で加工 農村振興を後押し

新華社 | 2025-11-06 17:40:00

山東省費県の山東麗果麗郷農業発展集団の工場で、ドリアンを使ったミルクレープの製造に取り組む従業員たち。(臨沂=新華社記者/邵琨)

 【新華社済南11月6日】東南アジアで収穫されたドリアンが、中国山東省の工場でスイーツやピザなどに姿を変え、中国人の食卓へと届けられている。地元の村民の就業や所得増にもつながっている。

 山東省中南部の費県にある山東麗果麗郷農業発展集団の工場では、近代的な設備が並ぶ中、従業員たちが手際よくドリアンの加工にあたっている。マレーシアやタイから運ばれたドリアンはここで、果肉を詰めたパックやミルクレープ、ピザなどの製品に仕上げられる。

 同社は、地元費県出身の翟伝竜(たく・でんりゅう)さんが2018年に帰郷して設立した。20年からは東南アジア各国を繰り返し訪れ、ドリアンの栽培拠点を選定。長期的な提携関係を築き、安定供給体制を整え、ドリアン加工産業の拡大に力を注いできた。

山東省費県の山東麗果麗郷農業発展集団の工場で、ドリアンを使ったミルクレープの製造に取り組む従業員たち。(臨沂=新華社記者/邵琨)

 現在では中国で最大規模のドリアンミルクレープメーカーの一つに成長し、年間生産額は1億元を超える。従業員約330人の多くは周囲の村の住民で、平均月給は1万元(1元=約21円)前後に上っているという。

 中国とマレーシアが結んだ協定に基づき、マレーシアの生鮮ドリアンは24年から中国市場で流通が始まり、マレーシアのドリアン産業の発展を後押ししている。かつて珍しい果物だったドリアンは、中国市場で人気を高め、消費量は年々増加。統計によると、東南アジアから中国へのドリアン輸出額は年間数十億ドル(1ドル=154円)に上る。(記者/邵琨)

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