中国港湾で複合一貫輸送が拡大 煙台港、日韓と中央アジア結ぶ新拠点に

中国港湾で複合一貫輸送が拡大 煙台港、日韓と中央アジア結ぶ新拠点に

新華社 | 2025-11-06 17:58:15

日韓の完成車300台余りを搭載し、山東省煙台港から出発する専用列車。新疆コルガスを経てウズベキスタンなど中央アジアの国々へ向かう。(9月27日撮影、煙台=新華社配信)

 【新華社済南11月6日】中国の港湾では近年、海運と鉄道など複数の輸送手段を組み合わせた複合一貫輸送が急速に広がっている。貨物を港で積み替え、国内鉄道網を経由して中央アジアや欧州へと運ぶルートが整備され、企業のコスト削減と輸送時間の短縮につながっている。

 山東省の煙台港では、内外貿航路16本と「中日韓海上ハイウエー」、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」を連結したネットワークを生かし、日韓と中央アジアを結ぶ複数の物流ルートを構築している。韓国・釜山(プサン)港から運搬船で完成車を煙台港に運び、「中欧班列」に積み替えて新疆カシュガル経由でキルギスに届けるなどのルートが実際に運用されている。

山東省煙台港の自動車ふ頭に整然と並ぶ完成車。(9月21日撮影、煙台=新華社配信)

 中国税関は複合一貫輸送向けの優遇政策を打ち出し、海上輸送と鉄道輸送のシームレスな接続を後押ししている。企業は、複数の運送方式を統合した1枚の貨物運送状だけで越境貨物の輸送が可能になる。新たな物流モデルは従来の輸送と比べ、総コストを25~50%抑え、輸送時間を約半分に短縮できるとされる。

 各地の港湾では、マルチセンサー位置測定、環境認知、デジタルツインなどの最先端技術を活用したスマート港湾システムが導入されている。煙台港では、無人搬送車(AGV)が完成車を前後30センチ、左右70センチの間隔で整然と並べている。(記者/邵琨、張昕怡)

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