4日、第2回隠元禅師大茶会で、煎茶道の点前を披露する万福寺住職の近藤博道管長。(宇治=新華社記者/岳晨星)
【新華社京都11月5日】京都府宇治市の黄檗(おうばく)宗大本山・万福寺で4日、隠元禅師の生誕を記念する第2回「隠元禅師大茶会」が開かれた。茶文化交流の促進を目的に、中日両国の茶業関係者や研究者らが参加した。
隠元禅師は中国福建省福清市の黄檗山万福寺の住持を務め、1654年に弟子を伴って来日し、1661年には京都・宇治に黄檗山万福寺を開創した。禅を広めただけでなく、煎茶の飲用法や茶具、礼法、さらには茶にまつわる生活文化を日本にもたらしたとされる。
4日、第2回隠元禅師大茶会で、人々に茶を供する黄檗宗の荒木将旭宗務総長(左)。(宇治=新華社記者/岳晨星)
万福寺の近藤博道管長は「このお茶会が中国と日本との友好の絆になっていけば大変うれしい。これからもお互いに中国の文化と日本の文化が融合して、さらに発展して世界平和につながっていくことを願っている」と述べた。
当日のイベントでは、隠元禅師誕辰法会が営まれ、「隠元禅師種茶之碑」の除幕を行った。午後の禅茶シンポジウムでは、中日の文化関係者・学者らが黄檗文化、現代における茶文化の広がりなどについて交流した。
福清黄檗文化促進会の林文清(りん・ぶんせい)会長は、隠元禅師が日本で茶を飲む習慣の普及に取り組み、特定の階層から一般市民へと広げたと指摘。「隠元禅師種茶之碑」の建立は、日本の茶文化に対する彼の貢献を後世に伝えることを意図したものだと語った。
4日、第2回隠元禅師大茶会で出された万福寺の「隠龍」ウーロン茶を味わうゲストら。(宇治=新華社記者/岳晨星)
同イベントは黄檗宗大本山・万福寺が主催し、恵明茶禅文化研究学院と日中茶文化交流協会が共催。日本の文化庁、京都府宇治市、在大阪中国総領事館、中国駐大阪観光代表処などが後援した。
日中茶文化交流協会の于昊男(う・こうだん)理事長は「年に1度の大茶会は、茶の提供、講座、展示、学術交流などを通じて社会参加の裾野を広げ、中日の民間交流と相互学習を引き続き後押ししていきたい」と述べた。(記者/岳晨星、楊智翔)
4日、第2回隠元禅師大茶会で、隠元禅師誕辰法会が営まれた万福寺の開山堂。(宇治=新華社記者/岳晨星)
4日、第2回隠元禅師大茶会で除幕された「隠元禅師種茶之碑」。(宇治=新華社記者/岳晨星)
4日、第2回隠元禅師大茶会で行われた「隠元禅師種茶之碑」の除幕式。(宇治=新華社記者/岳晨星)
4日、第2回隠元禅師大茶会で、茶樹の植樹をするゲストら。(宇治=新華社記者/岳晨星)
4日、第2回隠元禅師大茶会で行われた「隠元禅師種茶之碑」の除幕式。(宇治=新華社記者/岳晨星)