第7回輸入博会場のロレアルのブースで香水の香りを試す来場者。(2024年11月9日撮影、上海=新華社配信)
【新華社上海11月4日】中国上海市で5~10日、第8回中国国際輸入博覧会(輸入博)が開催される。輸入博は引き続き世界中の企業に、革新的な成果を披露し、中国市場を開拓するための重要な機会を提供するとともに、中国の消費市場の新たなトレンドを観察する重要な窓口にもなりつつある。
今年の輸入博では、大手企業各社が世界初あるいは中国初の公開となる革新的な新製品を続々と携え、業界最新の技術的成果を披露する。
8年連続で輸入博に出展するフランスの化粧品大手ロレアルは、アジア初登場の三つの新ブランド、世界および中国初公開の四つのメーキャップテクノロジー、さらに19種類の新製品を披露する。
ロレアル北アジアゾーン総裁兼ロレアルチャイナ最高経営責任者(CEO)のバンサン・ボワネ氏は「ロレアルにとって、輸入博ほど情熱を注ぎ、全力を尽くすイベントは世界でも他にない」と力を込め、「輸入博は常に世界最先端のトレンドに焦点を当て、革新的な人材を集め、清新な発想を刺激し、業界を超えた協力の懸け橋を築いてきた」と語った。
同じく8回連続出展となるパナソニックグループは今年、世界初の新製品や中国初公開となる製品を多数披露するほか、博覧会期間中にパナソニックの中国人工知能(AI)戦略の発表も予定している。パナソニックホールディングスの本間哲朗副社長は、中国は製造大国、消費大国であるだけでなく、イノベーション大国、エンジニア大国でもあるとし、「中国で開発された多くの革新的な製品が、すでに世界市場に供給され始めている」と述べた。
第7回輸入博の消費財展示エリアに設けられたパナソニックのブースで、来場者に製品を紹介するスタッフ(右)。(2024年11月7日撮影、上海=新華社記者/杜瀟逸)
輸入博では例年、「イノベーション濃度」の高い製品や技術が初公開・初披露される。これは中国市場の強力な魅力に起因する現象であり、また、目まぐるしく変化する中国の消費トレンドの表れでもある。
第8回輸入博では、消費の新たなテーマやシーン、トレンドが集中的に披露される。医療展示エリアでは「シルバー経済」に焦点を当て、リハビリ・補助器具や高齢者向け製品、睡眠改善技術などを取りそろえて展示する。消費財展示エリアでは初めてペットをテーマにした展示コーナーが設置され、世界各地の品の高い「ペット経済」関連製品をシーンごとに紹介する。
輸入博は、世界共通の国際公共財としての重要性をますます高めている。中国国際輸入博覧局の呉政平(ご・せいへい)副局長は、従来の無料展示ブース支援に加え、今回は初めて後発開発途上国(LDC)の製品専用エリアを設けており、中国と国交のあるLDCおよび53のアフリカ諸国の企業や製品が「ゼロ関税」待遇を活用し、中国の巨大市場がもたらす発展を共有するチャンスがこれまで以上に促進されると紹介した。