福建省の織物メーカー信泰(石獅)科技の第5世代移動通信システム(5G)スマート工場にある製織作業場。(8月20日撮影、福州=新華社記者/肖瀟)
【新華社北京11月3日】中国国家統計局サービス業調査センターと中国物流購買連合会が10月31日に発表した10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月から0・8ポイント低下して49・0となった。10月初旬の国慶節連休を前に駆け込み需要が起こったことや、国際環境が複雑化したことなどが低下につながった。
製造業PMIを構成する五つのサブ指数のうち、生産指数は2・2ポイント低下の49・7、新規受注指数は0・9ポイント低下の48・8だった。企業の規模別のPMIは、大企業が1・1ポイント低下の49・9、中規模企業が0・1ポイント低下の48・7、小規模企業が1・1ポイント低下の47・1。大企業の生産指数は50・9、新規受注指数は50・1で、いずれも好不況の節目となる50を6カ月連続で上回り、生産と需要の継続的な拡大傾向を示した。
製造業PMI生産指数と非製造業ビジネス活動指数を合わせた10月の総合PMI産出指数は、節目ちょうどの50・0だった。国家統計局サービス業調査センターの霍麗慧(かく・れいけい)首席統計師はこれについて「中国企業の生産・経営活動は全体的に安定している」との見方を示した。
国家統計局が重点として位置付ける三大製造業のPMIは、ハイテク製造業が50・5、設備製造業が50・2、消費財製造業が50・1といずれも50を上回った。また生産経営活動予想指数は52・8と引き続き節目を上回り、多数の企業が市場の先行きを楽観していることを示した。
中国物流情報センターの文韜(ぶん・とう)アナリストは「三大産業のPMIはいずれも拡大圏を維持し、生産指数と新規受注指数がどちらも51程度で推移している。新しい原動力となる製造業と消費財製造業の安定的な成長が製造業全体のパフォーマンスを支えている」と指摘した。
「全国統一大市場」の構築が進む中、市場価格にも前向きな変化が見られる。購入価格指数と出荷価格指数は設備製造業でそろって3カ月連続の前月比上昇となり、ハイテク製造業でも前月から上昇した。
文氏は10月の製造業の動きについて、企業の生産活動が小幅に鈍化し、大企業と中小企業の経営はいずれも圧力を受けたが、重点製造業は安定した成長を保ち、市場価格にもポジティブな変化が表れており、マクロ経済に安定的な運営の土台があることを示したと指摘した。