
9日、シンポジウムであいさつする上海世博会博物館の劉文濤館長。(大阪=新華社配信)
【新華社上海10月16日】13日に閉幕した大阪・関西万博。閉幕を直前に控えた9日には、10月のテーマウィークの一環として中国と日本の専門家による「都市再生の未来」をテーマにしたシンポジウムが開かれ、都市計画や建築、芸術、キュレーションなどの分野の専門家が都市再生、公共芸術と都市空間、持続可能な都市開発などを巡り議論を交わした。
上海世博会博物館(上海万博博物館)と上海市都市規画設計研究院が、交流を通じて関連分野の研究と実践に新たな視点をもたらすことを目的に共催した。

9日、シンポジウムで記念撮影する中日両国の専門家。(大阪=新華社配信)
上海世博会博物館の劉文濤(りゅう・ぶんとう)館長はあいさつで、万博と都市は切り離せない関係にあり、上海がそうであったように、万博開催は常に都市計画に直接影響を与えてきたと述べた。
同済大学(上海市)の伍江(ご・こう)建築・都市規画学院教授は、上海はこの数十年間で外灘(バンド)の地下道整備や上海万博跡地の転用、徐匯(じょかい)浜江エリアの活性化などを通じて「経済優先」から「公共空間優先」へ理念の転換を実現したと紹介した。

9日、シンポジウムで都市再生について議論する中日両国の専門家。(大阪=新華社配信)
日建設計設計監理部門グローバルデザイングループの砂田哲正ダイレクターは多国間協力の視点から、同社が参加した上海西岸伝媒港(メディアポート)プロジェクトの経験を披露した。
今回の中日両国の専門家対話について業界では、持続可能な都市開発に向けてさまざまな知恵を結集しただけでなく、世界の都市再生分野での経験共有と今後の協力への懸け橋を築いたとの認識が示された。(記者/陳愛平)