中国、独自開発の超高速リアルタイムオシロスコープを発表

中国、独自開発の超高速リアルタイムオシロスコープを発表

新華社 | 2025-10-16 16:51:01

15日、次世代超高速リアルタイムオシロスコープを発表する深圳市万里眼技術の劉桑CEO。(深圳=新華社記者/毛思倩)

 【新華社深圳10月16日】中国広東省深圳市で15日に開幕した「2025湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)半導体産業エコシステム博覧会」(WESEMIBAY)で、電子計測機器メーカー、深圳市万里眼技術(LongSight)が独自開発した次世代超高速リアルタイムオシロスコープが正式に発表された。帯域幅は90GHzを突破し、世界の先進水準に到達している。

 オシロスコープは科学技術と産業分野の上流における重要設備機器であり、製品の科学研究、開発・試験、生産・製造などで広く利用されている。肉眼では見えない電気信号を可視化する装置であり、技術者や科学者にとって「目」と「ものさし」に相当する。

15日、次世代超高速リアルタイムオシロスコープを発表する深圳市万里眼技術の劉桑CEO。(深圳=新華社記者/毛思倩)

 これまで、海外製の高性能オシロスコープが60GHz以上の帯域幅を持つ一方、多くの中国産製品は20GHz以下にとどまり、中国のハイエンドオシロスコープ産業では長らく技術的ボトルネックの打破が課題となっていた。

 今回の20GHzから90GHzへの飛躍の背後には、長年にわたる研究開発の積み重ねと、「産学研」の深い融合がある。深圳市万里眼技術の劉桑(りゅう・そう)最高経営責任者(CEO)は、この成果は単なる要素技術の寄せ集めではなく、基礎材料や精密製造、コアチップ、アルゴリズムなど各分野での融合とシステム最適化を伴う持続的な統合イノベーションの結果であると述べた。

15日、次世代超高速リアルタイムオシロスコープを紹介する深圳市万里眼技術の劉桑CEO。(深圳=新華社記者/毛思倩)

 現在、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)や上海交通大学など複数の企業や研究機関で同オシロスコープについての応用・試験が行われている。

 中国計量科学研究院の崔孝海(さい・こうかい)研究員は、超高速リアルタイムオシロスコープの技術的ブレークスルーについて、「中国基準」のさらなる普及を後押しするとともに、半導体や第6世代移動通信システム(6G)、光通信、インテリジェントドライビングなど多くの分野で幅広い利用の可能性を持つとの見解を示した。

13日、深圳市万里眼技術の実験室で高速信号のタイミング関係を解析する研究員。(深圳=新華社記者/毛思倩)

13日、深圳市万里眼技術の実験室でインターフェース設計を行う研究員。(深圳=新華社記者/毛思倩)

13日、深圳市万里眼技術の実験室でDDR5インターフェース信号をテストする研究員。(深圳=新華社記者/毛思倩)

13日、深圳市万里眼技術の実験室で低軌道衛星通信の測定を行う研究員。(深圳=新華社記者/毛思倩)

13日、深圳市万里眼技術の実験室で高速SerDes信号のアイパターン試験を行う研究員。(深圳=新華社記者/毛思倩)

13日、深圳市万里眼技術の実験室で機器を調整する研究員。(深圳=新華社記者/毛思倩)

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