唐代の新羅質子・金泳墓の新たな情報公開 中国陝西省

唐代の新羅質子・金泳墓の新たな情報公開 中国陝西省

新華社 | 2025-10-13 22:11:45

金泳墓出土の陶俑、陶馬など。(西安=新華社配信)

 【新華社西安10月13日】中国陝西省考古研究院はこのほど、新羅の質子(ちし=人質)として唐の都長安(現在の西安)で生きた金泳(キム・ヨン)の墓の発掘状況について新たな情報を公開し、陶俑や陶製ラクダなど多くの副葬品が見つかったと明らかにした。

 金泳墓は陝西省考古研究院が2022年4~6月に同省西安市雁塔区東姜村にある38カ所の遺跡を発掘した際に見つかった。盗掘を受けていたものの、比較的多くの遺物が出土。墓誌も見つかり、被葬者の身元が分かった。発掘調査で確認された初の唐代新羅質子墓で、学術的に重要な価値がある。

金泳墓出土の墓誌と墓誌蓋。(西安=新華社配信)

 墓誌によると、金泳は唐の天宝6(747)年に生まれ、貞元10(794)年に長安城の太平里館第(貴族邸)で48歳で死んだ。妻が太原王氏(漢末から唐代の名門貴族)の出身で偃師(えんし=現在の河南省洛陽市偃師区)県令の王千齢(おう・せんれい)の娘であることも分かった。墓は構造が完全な状態で保存され、年代も明確であることから、極めて貴重な考古学資料とされている。(記者/楊一苗)

金泳墓出土の陶俑。(西安=新華社配信)

金泳墓出土の生肖(干支)俑など。(西安=新華社配信)

金泳墓出土の塔式罐(とうしきかん)。(西安=新華社配信)

金泳墓の発掘現場。(西安=新華社配信)

金泳墓出土の天王俑。(西安=新華社配信)

金泳墓出土の駱駝(ラクダ)俑。(西安=新華社配信)

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