ブラジル・リオデジャネイロで開催された新開発銀行2025年年次総会で演説するルセフ氏。(7月4日撮影、リオデジャネイロ=新華社配信)
【新華社上海10月13日】主要新興国BRICSが出資する国際開発金融機関、新開発銀行(NDB、本部・中国上海市)総裁で元ブラジル大統領のジルマ・ルセフ氏はこのほど、新華社の単独インタビューに応じ、「間もなく北京で開催される世界女性サミットは、歴史の記念であるだけでなく、未来を形作る戦略的機会となる」と語った。
1995年に北京市で開催された第4回世界女性会議(北京会議)では「北京宣言」と「行動綱領」が採択され、女性の発展に関する12の重大問題領域と、それぞれの戦略目標や政策枠組みが確立された。
ルセフ氏はこの会議を「世界が協力してジェンダー平等を目指す歩みにおける画期的な出来事」とした上で、「北京宣言」と「行動綱領」について「女性の権利に対する前例のない世界的な約束であり、その成果は30年を経た今もなお現実的な意味を持つだけでなく、極めて重要だ」と評した。
上海市浦東新区世博園区にある新開発銀行本部ビル。(ドローンから、2022年6月17日、上海=新華社記者/方喆)
新開発銀行初の女性総裁である同氏は、同行が農村地域やサービスの不十分な地域をはじめとする女性の生活環境改善をサポートし、清潔な水やエネルギー、交通、住宅などを確保する手助けを行っていると指摘した。
また、中国が提起したグローバルガバナンス・イニシアチブを「とても重要な歴史的瞬間に生まれたもの」とし、現実的に大きな意義を持ち、人類運命共同体の構築を後押しすると評価。「抽象的な理想ではなく、より公平で包摂的な世界を築くための基盤となり、単独主義から多国間主義へ、対立から協力への転換を促す」と述べた。
同氏はさらに、世界の女性事業の発展は人類史の進歩と切り離せないものであると述べ、グローバルガバナンス・イニシアチブが平和で公正な多極化世界の構築に貢献することに期待を寄せた。