タンザニア・ダルエスサラームでインタビューに応じるモンゲラ氏。(9月29日撮影、ダルエスサラーム=新華社配信)
【新華社ダルエスサラーム10月12日】国連の北京女性会議(第4回世界女性会議)開催から30年を記念し、中国北京市で13、14両日、世界女性サミットが開かれる。30年前の会議で事務局長として国際社会の男女平等を訴えたタンザニアのガートルード・モンゲラ氏は、再び北京に赴き、「歴史の響き」を見届けようとしている。
訪中に先立ち、タンザニアのダルエスサラームで新華社のインタビューに応じたモンゲラ氏は「21世紀により良い生活を切り開くには、女性の地位向上の包括的進歩が欠かせず、幅広い女性のより大きな知恵と力の貢献も必要だ」と指摘。われわれは1995年の会議で採択された「北京宣言」「行動綱領」をさらに実行に移していく必要があると語った。
「北京は一つの転換点だった」。モンゲラ氏は北京女性会議で実行可能なロードマップが提示されたことを強調。政府や国際組織、民間の代表が集まり、多くの発展途上国の女性にとって、自らの声が世界の舞台で聞かれ、記録され、約束を得た瞬間だったと振り返った。
北京女性会議の「青年デー」で、アフリカ各国の女性らと歌を歌うモンゲラ氏(前列右から2人目)。(1995年9月11日撮影、北京=新華社記者/張耀智)
中国人女性の印象については「とても勤勉で、産業の発展に積極的に関わっている。以前から教育や産業、特に繊維分野で活躍する女性たちの活動を度々視察してきたが、注目すべきは中国で起きている科学技術の発展にも女性が参加している点だ」とし、これらの見聞により中国の女性の力と創造性に対する確信が一層深まったと述べた。
モンゲラ氏は、各国政府に「北京宣言」「行動綱領」のさらなる実行を呼びかけた。中国の女性とアフリカの女性の協力については、タンザニアの多くの女性が中国の専門家の指導で木を使わずにキノコが栽培できる「菌草」栽培技術を習得し、貧困脱却や豊かさへの道を歩み始めたことを例に挙げ、今後も協力を深め、情報や知識、技術を共有して世界の進歩を促進していくことに期待を寄せた。
今回開かれる世界女性サミットについては「目標の進捗(しんちょく)を確認し、文書の精神を着実に実行していく必要がある」と指摘。ジェンダー平等を女性の「独演」とせずに男性の参加を強化すべきだとし「世界女性サミットで引き続き青写真を描き、実現を力強く推し進めていく」と語った。