4日、「蘇超」南京チームのホームで行われた試合のスタンド。(南京=新華社配信)
【新華社南京10月8日】中国では国慶節と中秋節が重なった連休(1~8日)中、スポーツ観戦を目的とした旅行が若者世代の新たなトレンドとなった。今年大きな話題となっている江蘇省アマチュアサッカーリーグ「蘇超」は、この連休中に4試合のトーナメント戦を計画し、うちすでに開催された南京チームのホームゲームでは観客数が6万1355人となり、中国のアマチュアサッカー大会における1試合の最多観客数記録を更新した。
4日、「蘇超」南京チームのホームで行われた試合で、球場の大型スクリーンに表示された観客数。(南京=新華社配信)
データによると、南京市では連休前半の5日間の観光客数が前年同期比13・4%増の累計1406万4千人となった。「蘇超」観戦を旅程に組み込む観光客も多く、4日の試合当日には、市内の主要商業エリアや繁華街区の小売り、飲食、宿泊などの売上額が前年同日に比べ6・4%増の8億7千万元(1元=約21円)に達した。
4日、江蘇省南京市の屋外広場の大型スクリーン前で、「蘇超」の試合を観戦する市民や観光客。(南京=新華社配信)
連休期間中には全国で少なくとも九つの省級サッカーリーグで合計80以上の試合が組まれている。このほか、卓球のWTT中国スマッシュやテニスの中国オープン、男子テニスのロレックス上海マスターズなどの国際試合のチケット販売も好調で、多くの観光客が連休中に北京や上海を訪れ、ハイレベルな試合を間近で観戦した。チケット売上高は、3日時点でテニスの中国オープンが8800万元、WTT中国スマッシュが8600万元に達し、いずれも過去最高を記録した。
5日、江蘇省徐州市の広場にある大型スクリーンの前で、「蘇超」の試合を見ながらグルメや音楽を楽しむ市民や観光客。(徐州=新華社配信)
南京大学の丁翔(てい・しょう)副教授は「スポーツ消費は今や競技の枠を超え、産業チェーン化が進んでいる。消費の構造は情緒的価値や現場体験により再構築され、消費者は屋外での活動、地域独自の魅力、没入感のある体験をより求めるようになった。そのため、スポーツイベントは都市の活力を生み出す新たなエンジンとなっている」と述べた。(記者/何磊静)
4日、江蘇省南京市の文化・観光地区に設置された大型スクリーン前で、「蘇超」の試合を観戦する市民や観光客。(南京=新華社配信)