【新華社北京10月3日】人の命に限りはあるが、文明を担った宝物は時を超え、千年後も輝き続ける。文化財を見つめ、味わい、語らう。それは既に彼の50年余りの収集人生に溶け込んでいた。
彼の名は李巍(り・ぎ)。今年77歳。50年余り前の一度の善行が仏像や収集活動と生涯の縁を持つことになるとは、全く予想できなかったという。
2008年、李さんは国内の専門家を招き、金銅仏像(金メッキされた銅の仏像)とタンカ(チベット仏画)の体系的な鑑定を始めた。
専門家たちが学術的価値を高く評価したことで、李さんは中国文化の輝かしい魅力をより多くの人に感じてもらうという信念を一層強く持つようになった。それは、文化財で文化を伝え、収蔵品を展示品へ変えるというものだった。